2004 Fiscal Year Annual Research Report
変異型α-tubulinが口腔癌のProgressionに果たす役割の解明
Project/Area Number |
16591988
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Research Institution | Toyama Medical and Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
姚 立 富山医科薬科大学, 医学部, 助手 (80324044)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高野 康雄 富山医科薬科大学, 医学部, 教授 (60142022)
古田 勲 富山医科薬科大学, 医学部, 教授 (10014268)
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Keywords | 口腔癌 / 変異型α-tubulin / Tumor progression / Cell cycle関連蛋白 / 細胞周期 / Survivin / Ki-67 / 免疫組織化学 |
Research Abstract |
変異型α-tubulinの発現と口腔癌のprogressionとの間にどのような関係があるかを究明するために、まず免疫組織化学にて正常粘膜、異形成上皮、52例の扁平上皮癌における変異型α-tubulinの発現レベルを検索した。それから、癌の増殖能、アポトーシス、臨床病理組織学的所見との関連、survivinとの関連、cell cycle関連蛋白であるcyclin A、cyclin B1、cyclin B2、cyclin Dとの相関を調べた。 結果: 1)正常粘膜、異形成上皮、52例の扁平上皮癌における変異型α-tubulinの陽性細胞比率は、それぞれ3-11%(mean±SD=4±2%)、19-57%(mean±SD=31±12%)、13-62%(mean±SD=29±14%)であった。正常粘膜に比べ、異形成上皮や癌におけるα-tubulinの発現が有意に高かった。 2)癌の増殖能-ki-67の発現、アポトーシス、survivinとの関連では、変異型α-tubulinの高発現はki-67の高発現との関連が認められたが、アポトーシスや旨survivinとの関連が認められなかった。 3)癌の臨床病理組織学的所見との関連では、α-tubulinの高発現は浸潤様式3-4型およびリンパ節との関連が認められたが、進展度や分化度との関連が認められなかった。 4)cell cycle関連蛋白との相関では、cyclin B1,、cyclin B2、との間に一定な相関が認められた。 結論: 以上の結果から、口腔癌における変異型α-tubulinはtumor development and progressionおよび細胞周期のG2/M Phaseに関わることが示唆された。
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