2004 Fiscal Year Annual Research Report
プロポフォールによる静脈内鎮静法の研究-嚥下機能、BIS、血中濃度を中心に-
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16591997
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
嶋田 昌彦 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (40170948)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石田 僚 岡山大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (00327933)
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Keywords | プロポフォール / 静脈内鎮静法 / 摂食・嚥下機能 / 舌圧 / 咽頭内圧 / 消化管運動機能測定システム / 咬筋 / 舌骨上筋群 |
Research Abstract |
1.研究システムの整備 本年度は静脈内鎮静法による嚥下機能への影響について測定することを前提に、実験システムの整備を行った。新規購入した機器は摂食・嚥下時の舌圧、咽頭内圧の測定が可能なマルチパラメータ消化管運動機能測定システム(日本メドトロニック)で、実験手技の確立を目差した。 測定は舌圧と咽頭内圧の同時測定とし、静脈内鎮静法など被験者の状態が変化した時にも安定したデータが得られるよう工夫した。特に舌圧については、先行研究として嚥下時口蓋と舌との接触圧が安定して得られる領域をあらかじめ同定する必要があった。同定結果から最も再現性が高いと考えられる口蓋の4点を舌圧測定部位とした。一方、咽頭圧は経鼻カテーテルタイプの内圧測定カテーテルを使用した。食道入口部(UES)圧は再現性が高いためリファレンスとし、その上部に位置する中咽頭と下咽頭の嚥下時内圧を測定部位とした。舌圧、咽頭圧はポリグラフで1画面表示されるため、双方の圧変化測定が可能となった。尚、摂食・嚥下のモニタリング用として、咬筋と舌骨上筋群に対し表面筋電図も同時測定、ポリグラフ上に表示させた。 咽頭圧測定用カテーテルは姿勢変化や嚥下の反復により位置が不安定となるため、安定したデータ獲得が難しい。当面は内視鏡ファイバースコープ(現有)を咽頭部位に挿入し、視覚的なモニタを併用することとした。 2.倫理委員会申請 当大学院医歯学総合研究科倫理委員会に、上記システムによる研究の倫理審査を申請した。その結果、条件付きであるが、承認を得た。 本年度は1.の研究システムにより、若干名であるが健康成人に対し無鎮静下で摂食・嚥下時の測定を行った。その結果、異なる食形態、舌位の違い、顎位の違いにより咽頭圧にも影響が出ていることを確認した。
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