2004 Fiscal Year Annual Research Report
矯正力による歯根吸収とその修復機構の解明-物理的外力の歯堤由来上皮細胞への負荷-
Project/Area Number |
16592057
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Research Institution | Kanagawa Dental College |
Principal Investigator |
山内 雅人 神奈川歯科大学, 歯学部, 助手 (30230311)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
角田 晃 神奈川歯科大学, 歯学部, 講師 (70236933)
小林 優 神奈川歯科大学, 歯学部, 講師 (00162024)
畑 隆一郎 神奈川歯科大学, 歯学部, 教授 (10014276)
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Keywords | 歯堤由来上皮細胞 / セメント芽細胞前駆体細胞 / 歯根吸収 / アメロジェニン / 物理的外力 / 歯牙移動モデル / 有限要素解析 / 培養細胞伸展システム |
Research Abstract |
平成16年6月に交付された科学研究費補助金を用いて実施された本研究課題のこれまでの進捗状況を鑑みて、下記の3点が本年度の研究実績であると判断し、その具体的な研究内容を要約して示す。 (1)マウス歯堤由来上皮細胞とセメント芽細胞前駆体細胞の不死化とクローニング マウス臼歯部歯胚組織片から採取した上皮細胞にヒトパピローマウィルスE6遺伝子を導入して不死化し、長期培養を可能とした。アメロジェニンスプライシング変異体(LRAP)の遺伝子発現を指標としてスクリーニングを行ない、マウス歯堤由来上皮細胞株(MDE-E6Δ121)を得た。一方SCIDマウス内で過形成した有細胞セメント質隗から採取した初代セメント芽前駆体様細胞は細胞数が僅少のため不死化できず、新たにマウス切歯舌側部の歯小嚢組織から採取したセメント芽前駆体様細胞を用いて、同細胞の不死化ならびにスクリーニングを継続中である。 (2)物理的外力を負荷したマウス歯堤由来上皮細胞の遺伝子発現のプロファイリング 不死化したマウス歯堤由来上皮細胞株に伸展力と圧縮力を負荷した後、細胞からmRNAを精製しアメロジェニンスプライシング変異体(LRAP)、osteopontinならびに骨シアロ蛋白質の遺伝子発現に及ぼす物理的外力の影響をノーザンブロット分析にて検討している。同時に精製したmRNAから遺伝子ライブラリーを作製し遺伝子発現のプロファイリングを準備中である。 (3)歯牙移動モデルの有限要素解析から演繹した物理的外力を負荷しうる細胞培養系の確立 培養細胞伸展システムNS-400(SCOHLAR-TEK CORP)を用いて不死化したマウス歯堤由来上皮細胞株に伸展力と圧縮力を付加する。シリコン膜の伸展率と圧縮力ならびにコートするコラーゲン層の厚みは歯根吸収を生ずる応力集中を考慮した歯牙移動モデルの有限要素解析から演繹して決定した。
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Research Products
(5 results)