2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16592059
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Research Institution | Aichi Gakuin University |
Principal Investigator |
土屋 友幸 愛知学院大学, 歯学部, 教授 (20090144)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中野 崇 愛知学院大学, 歯学部, 講師 (20319205)
東 公彦 愛知学院大学, 歯学部, 助手 (80367622)
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Keywords | フッ素 / プラーク / ミネラル / 唾液クリアランス |
Research Abstract |
近年,プラークには歯を再石灰化する際にフッ素やミネラルを供給するリザーバーとしての働きがあることが報告されプラークの再石灰化能に関する働きが注目されている。 プラークを完全に除去することは困難であるため残存したプラークがリザーバーになるのが望ましくプラークに対して均一にフッ素をリザーブさせるにはフッ素洗口が有効であると考えられる。しかし,洗口後のフッ素の動向は唾液の流れに影響をうけると思われる。そこで,洗口後におけるフッ素が唾液クリアランスの異なる部位に堆積したプラーク中に対しどのような濃度分布で存在するかを明らかにする。 平成16年度では,プラークの分析前にフッ素洗口条件を規定化する調査を行った。 1.唾液クリアランス時間の検討 成人ボランティア2名を対象に225ppmF洗口液20mlを用いて30秒間洗口を行い,洗口前,洗口後5分,10分,15分,20分,30分後の唾液を上顎側切歯と第一大臼歯から採取し,残留フッ素濃度を測定した。 [結果]10分後が最も上顎側切歯と第一大臼歯において差が出たため唾液クリアランスの判定時間とした。 2.唾液分泌量および唾液クリアランスの測定 調査に対し同意の得られたボランティア成人男性(20〜23歳)10名に対し調査を行った。まず,3分間の唾液分泌量の測定。次に225ppmF洗口液20mlを用いて30秒間洗口し10分後の上顎側切歯と第一大臼歯の唾液を採取し唾液クリアランスを測定した。 [結果]唾液分泌量は平均3.1ml/3minであった。フッ素洗口後の残留フッ素濃度は側切歯部で平均25.99ppm,第一大臼歯部で平均12.03ppmであった。残留フッ素濃度は第一大臼歯部で有意(p<0.01)に低く,両部位の唾液クリアランスに差が認められた。 次年度はフッ素洗口後におけるプラーク中のフッ素およびカルシウム,リンの測定を行っていく予定である。
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