2004 Fiscal Year Annual Research Report
矯正力による歯根膜微小血管の機能的変化と歯周組織変化との対応
Project/Area Number |
16592061
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Research Institution | Fukuoka Dental College |
Principal Investigator |
石川 博之 福岡歯科大学, 歯学部, 教授 (20184492)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長門 俊一 福岡歯科大学, 歯学部, 教授 (80084284)
山本 克之 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (10088867)
久永 豊 福岡歯科大学, 歯学部, 講師 (70352292)
玉置 幸雄 福岡歯科大学, 歯学部, 助手 (40369046)
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Keywords | 歯根膜 / 微小循環顕微鏡 / 矯正力 / 血流速度 / 毛細血管 |
Research Abstract |
試料として、生後15週のウィスター系雄性ラット(体重平均446.5g)を2匹使用し、ジエチルエーテルによる吸入麻酔下にて実験を行った。血管の観察には、微小循環顕微鏡VCSおよびビデオ解析ソフトCapiscopeIIを用いた。また、血管径および血流速度の測定は、500倍のレンズを使用して周波数6.25Hzにて行った。ラットを仰臥位にて固定し、開口させ上顎右側第一臼歯の近心歯頸部にラットの体温とほぼ同じ温度に調節したセサミオイルを観察部位に塗布し、LED光に対して垂直にプローブをあて観察を1分間行った。得られた画像データからビデオ解析ソフトで血管径および血流速度を算出した。以上の結果、次の知見が得られた。 1.観察方法について:LEDの光強度の条件を変えて操作を行い、血管を観察するために最も適した光強度をほぼ一定に定めることができた。また、ラットを仰臥位にて固定する際に固定部位を極力少なくし、血流循環が生理的条件下に近いものとなるように、強い体腔の圧迫を避けた観察法を確立した。さらに、血流速度が室温によって変化する可能性を考慮し、測定時の室温が常に一定の温度に保たれた恒温室にて測定する方法を確立した。 2.観察結果について:第一臼歯近心歯頸部歯肉において、ループ状に走行する血管が多数観察された。また、血管内を赤血球が血流に沿って流れていく様子が明瞭に観察された。血管の直径は、任意に選択した10本の血管を測定したところ、平均35.4±6.78μmであった。血流速度も同様に選択した10本の血管を測定し、平均流速334.36±69.28μm/sであった。
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