2006 Fiscal Year Annual Research Report
Er:YAGレーザーの歯周ポケット治療および歯周外科治療への応用に関する研究
Project/Area Number |
16592064
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
青木 章 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 助手 (30302889)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 久 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (40143606)
小田 茂 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 講師 (70160869)
梅田 誠 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 助手 (90193937)
野口 和行 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 助手 (90218298)
木下 淳博 東京医科歯科大学, 歯学部, 教授 (10242207)
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Keywords | Er:YAGレーザー / セメント質 / 象牙質 / 歯槽骨 / 歯周組織 / 歯周炎 / 歯周ポケット / 歯肉剥離掻爬術 |
Research Abstract |
1.Er:YAGレーザー照射による歯周病罹患根面のディブライドメント後の治癒状態の検索:ビーグル犬において垂直性骨欠損を有する歯周炎を惹起することによりセメント質の歯周病罹患根面を確立し,そのディブライドメントを機械的に,あるいはレーザーで行い比較する動物実験を行った.作製した組織標本の計測分析の結果,レーザー処置部は直後にわずかな変化層を生じたものの,従来の機械的処置と同程度の治癒成績を示し,臨床的な有効性と安全性が示唆された. 2.歯肉剥離掻爬術への応用に関する臨床研究:Er:YAGレーザーによる歯周病罹患根面のディブライドメントおよび不良肉芽組織の除去への臨床応用を継続中である.約10名の患者の同意を得て,レーザー治療あるいはコントロールとして従来の機械的処置を行い,各臨床パラメーターについて,3か月後,6か月後,1年後の評価を継続して行った.その結果,レーザー治療による有効性および安全性が確認された. 3.レーザー照射セメント質の変化とその照射根面の処置法の検索:抜去歯を用いレーザー照射後のセメント質の各種処理法について,歯根膜細胞を用いて細胞付着状態の検索を行った.レーザー照射面への細胞付着は減少するが,テトラサイクリン,EDTAなどの各種化学的および機械的処理で生体親和性が回復することが確認された.今後動物実験によるin vivoでの検索を予定している. 4.Er:YAGレーザーの細胞に対する生物学的効果の検索:低出力のEr:YAGレーザー照射による歯肉線維芽細胞の増殖効果が認められ,臨床応用においてレーザー治療は治癒促進につながる有利な効果を有することが明らかにされた. 5.Er:YAGレーザーによる新しい歯肉のメタル・タトゥの除去法に関する臨床研究:これまでに開発した方法を用いて,広範囲なメタル・タトゥの除去のための新しい術式をさらに考案した.
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Research Products
(5 results)