2005 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト歯根膜細胞特異的な既知あるいは未知のフェノタイプマーカーの探索
Project/Area Number |
16592078
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
小林 誠 昭和大学, 歯学部, 講師 (80186767)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村上 伸也 大阪大学, 歯学部, 教授 (70239490)
宮澤 康 昭和大学, 歯学部, 講師 (90219775)
大峡 淳 昭和大学, 歯学部, 助手 (40266169)
岡松 良昌 昭和大学, 歯学部, 助手 (50286845)
滝口 尚 昭和大学, 歯学部, 助手 (60317576)
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Keywords | 歯周組織再生 / 歯根膜細胞 / 間葉系幹細胞 / 細胞表層分子 / 多分化能 |
Research Abstract |
本研究では培養歯根膜細胞とその細胞からソーテイングした間葉系幹細胞との比較により、ヒト歯根膜細胞特異的な既知あるいは未知のフェノタイプタイプマーカーを探索することを目的として、以下に示す研究成果を得た。 培養ヒト歯根膜細胞中における各種間葉系細胞前駆細胞の存在の確認: 培養ヒト歯根膜細胞(HPDLC)とヒト骨髄由来間葉系幹細胞(HMSC)中には共にCD45^-,CD90^+,CD105^+,CD146^+,STRO-1^+細胞が高頻度に存在しており、これらの割合はHPDLCとHMSCで差は無く、また継代により変化しなかった。このことは、HMSCと同様にHPDLC中にも間葉系幹細胞マーカーを発現する細胞が多く存在することを示している。しかし、HPDLCはHMSCと同等の骨分化誘導能(ALP・osteopontin発現の上昇,石灰化結節の誘導)を示したのに対して、脂肪細胞へ分化能(oil-red Oで染色される細胞の増加,LPL・PRARγ発現の上昇)は低く、軟骨細胞への分化(tyPe II collagen発現の誘導)は認められなかった。したがって、HPDLC中には多数の骨芽細胞前駆細胞と少数の脂肪前駆細胞が存在するものの、軟骨前駆細胞は存在しないあるいは著しく少ないと考えられる。そこで、HPDLC中のALP低発現の細胞集団(ALP^- HPDLC)を磁気ビーズ法で分取し、この細胞集団における多分化能を検討したところ、脂肪前駆細胞はむしろALP-HPDLCに多く存在していた。 したがって、培養歯根膜細胞はヘテロな細胞集団で、骨芽細胞前駆細胞が多数存在しているが、脂肪前駆細胞も少数存在しており、この脂肪前駆細胞はALP陰性の細胞集団に多く含まれていると考えられる。
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