2006 Fiscal Year Annual Research Report
住民の歯科保健行動と地域歯科保健活動の因果関係-MIDORIモデルとのギャップ-
Project/Area Number |
16592090
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
笹原 妃佐子 広島大学, 病院, 助手 (40144844)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河村 誠 広島大学, 病院・講師 (10136096)
田口 則宏 広島大学, 病院・講師 (30325196)
小川 哲次 広島大学, 病院・教授 (50112206)
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Keywords | プリシードプロシードモデル / 口腔保健7要因調査 / 地域歯科保健 / 幼児健診 / 母親 |
Research Abstract |
幼児健診に同伴予定の母親を対象に、50項目からなる二者択一式質問紙「口腔保健7要因」調査を実施した。無記名の調査用紙は幼児健診の案内状とともに郵送し,回答を記入してもらった後,健診当日回収した(郵送数2184枚,回収数1716枚,回収率78.6%)。 一作年度,昨年度は,得られた質問紙のうち1歳6か月児健康診断に同伴した母親の回答について分析を行ったが,今年度は3歳児健康診断に同伴した母親の回答も含めて分析を行った。初めに,「口腔保健7要因調査」データを基に,プリシードプロシードモデルから現実に存在する口腔保健の因果関係を検討した。次に、得られた要因間の因果関係図を使い、広島中央地域住民の口腔保健と地域保健活動を視覚的に検討した。即ち、『親子歯科健診』を継続実施している地域(以下、A地域とする)と主に幼児健診だけを実施してきた地域(以下、B地域とする)の違いを口腔保健関連要因項目の回答結果から検討した。 その結果,改良モデルにおいては,プリシードプロシードモデルを基にした歯科保健モデルでは有意性が確認できなかった2つのパス(「準備因子」→「口の健康」、「実現因子」→「口の健康」)で有意性が認められ、プリシードプロシードモデルと地域の現状とのギャップが確認された。また,改良モデルを用いた地域差では,「準備因子」ならびに「強化因子」では高度の有意差がみられ,いずれの質問項目に対する回答もA地域はB地域に比べ良好であった。改良モデルを用いることにより,このような地域差が視覚的に捕らえられ,地域保健の問題点が把握されやすくなった。
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