2005 Fiscal Year Annual Research Report
看護師2年課程(通信制)における学習者の経験と教育課題に関する研究
Project/Area Number |
16592126
|
Research Institution | Kobe City College of Nursing |
Principal Investigator |
平河 勝美 神戸市看護大学, 看護学部, 助教授 (10254476)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 千冬 神戸市看護大学, 看護学部, 教授 (60272267)
中根 薫 神戸市看護大学, 看護学部, 助手 (10305708)
|
Keywords | 准看護師 / 看護教育 / 教育課題 |
Research Abstract |
平成17年度は、看護師学校養成所に在学し、看護師2年課程通信制の教育を受けている准看護師に対して聴き取り調査を行い、学習要求や学習経験を中心にデータを収集し、類型化していくつかの示唆を得た。 主な調査結果としては以下のとおりであった。 1.学校選択の際にはスクーリングへの通学のしやすさが授業料負担額より優先されていた。見学実習に関しても、看護学校の仲介によって自宅から近い病院で実習できる学生は、そのことで学校側の調整作業に感謝していた。これらの結果は、遠隔教育でありながら通学距離が課題視されるという昨年度に得た知見と通底していると理解できた。 2.ビデオ教材やテキスト学習など、教師と直接に対面しない学習方法に対する不満感が多く聞かれた。教師に質問する機会が保障されている点でスクーリングが支持されていたが、実際に教師に質問したと言う学生は少なかった。 3.学習成果に関しては、仕事中に出会う事象を以前よりも理論的に理解できるという実感で認識している学生が多かった。中には、経験的に理解している現象を自分の言語化能力なりに表現できるようになってきたことを学習成果にあげる学生もいた。 4.見学実習を経験した学生からは、観察に徹することで看護を振り返ることができたり、就業経験で培った情報検索能力を発揮することで効率良く実習できたことなどが自己評価されていた。一方、実習を未経験の学生からは漠然とした欲求や不安など焦点化しきれない認識が窺われた。 5.調査段階では本制度1期生の国家試験合格率が判明していなかったが、この数字が与える影響について来年度は調査する必要があると考えられた。
|