2005 Fiscal Year Annual Research Report
乳幼児を持つ母親の就業継続過程における葛藤・ストレスモデルの構築
Project/Area Number |
16592145
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Research Institution | Ibaraki Christian University |
Principal Investigator |
坂間 伊津美 茨城キリスト教大学, 看護学部, 助教授 (40285052)
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Keywords | 労働 / 育児 / ストレス / 女性 / 両立 / 乳幼児 |
Research Abstract |
本研究の目的は、就業を継続しながら乳幼児を育てる母親の葛藤・ストレスを明らかにし、その要因も含めたモデルとして視覚化することである。平成17年度は、以下のとおり研究を実施した。 1.文献検討 16年度に引き続き文献検討を行い、仕事と育児を両立する女性の現状および研究動向を把握し、質問紙調査計画時の参考とした。 2.質問紙調査の実施 働きながら子育てをしている母親の葛藤・ストレスおよびその要因を明らかにすることを目的として、平成18年1月下旬〜2月上旬に、A市の公立保育園11ヶ所に子どもを預けている母親822名を対象に質問紙調査を行った。保育園を通じて自記式質問紙を配布し、回答後の調査票は封入の上、保育園の回収箱に持参してもらう方法で回収した。回収数は620、有効回収数は602(有効回収率73.2%)であった。実施にあたり、研究目的、任意性、匿名性、調査結果利用の限定など、倫理的配慮を記した文書を付して対象に調査を依頼した。 フルタイムで働ける母親は、核家族世帯で46.7%、三世代世帯で50.9%に対し、母子単独世帯では37.8%であった。働く母親のうち約9割は、親と同居または近くに住み、親を重要な育児の支援者として位置づけていた。また、約3割の人は「健康状態が思わしくない」と答えているが、「子どもを預けるための調整を考えると、自分は病気になどなっていられない」「子どもの教育費などを考えると、仕事は辞められない」と答えた人が全体の8割以上を占めていた。乳幼児を育てる母親の就業継続に向けて、家族形態や経済状態をより考慮した支援策が必要であることが明らかとなった。 3.葛藤・ストレスモデルの作成 共分散構造モデリングにより、就業を継続しながら乳幼児を育てる母親の葛藤・ストレスモデルを試作した。その妥当性について、家族形態等を考慮しながら検討を重ねているところである。
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