2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16592152
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
草場 ヒフミ 宮崎大学, 医学部, 教授 (30153282)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野間口 千香穂 宮崎大学, 医学部, 助教授 (40237871)
永瀬 つや子 宮崎大学, 医学部, 講師 (10336480)
藤井 加那子 宮崎大学, 医学部, 助手 (30404403)
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Keywords | 睡眠 / 入院 / 思春期 / 入院環境 / アクテイグラフ |
Research Abstract |
本研究の目的は入院と治療に伴う思春期患児の睡眠状況の調査を行い、睡眠に関する問題、睡眠の特性、睡眠に影響を与えている要因を検討することである。 1.入院生活を送っている思春期患児の睡眠に関する実態 入院中の小学4年生から高校生を対象として、自己記入式による質問紙調査を行った。質問内容は、(1)睡眠-覚醒機能のアセスメントに関する睡眠の特徴と睡眠の影響、(2)睡眠を妨げる要因、(3)睡眠をとるための対処、(4)児童用状態不安尺度(STAIC-S)である。入院中のデータは、入院中の連続2日間の睡眠データとした。3病院(4病棟)に入院中の11歳から18歳の男女から得られた分析の結果は、次のようであった。 1)睡眠の特徴:夜間睡眠中の覚醒は50%に認められ、回数は1回から3回であった。覚醒の有無および回数は、入院の中・長期児(11日以上)および家庭睡眠時に比べ、入院初期児((10日未満)に多い傾向が認められた。 2)睡眠の影響:"寝不足である"、"目覚めた時の気分はすっきりしない"など、覚醒時の熟眠感がない入院児は約30%に認められ、15歳以下に比べ16歳以上の入院児に多い傾向があった。 3)不安尺度得点との関連:STAIC-S得点の平均は37.6±9.9であり、夜間の覚醒が有る、熟眠感のない入院児に不安得点の高い傾向が認められた。 4)睡眠を妨げる要因:覚醒の原因は、トイレに行く、痒い・痛いなどの身体症状、おなかがすく、心配・不安、暑い・寒い、人の声、医療者の巡視、なんとなくなどが多かった。 5)睡眠導入への入院児の対処:音楽を聴く、昼寝をしない、部屋を暗くする、軽い運動、友達と話すなどが多かった。 2.活動・休止リズム記録(アクティグラフ)を用いての睡眠調査 アクティグラフを用いて、入院中と退院後の昼夜の活動・休止リズムのデータを収集と解析を試みた。得られたデータがまだ少なく、継続してデータ収集と分析を実施している。
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