2004 Fiscal Year Annual Research Report
乳癌の女性のサポートニーズに基づいた乳癌ケアチームモデルの開発
Project/Area Number |
16592154
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
大村 東生 札幌医科大学, 医学部, 助手 (30295349)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丸山 知子 札幌医科大学, 保健医療学部, 教授 (80165951)
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Keywords | 乳がん / 情報 / 認定看護師 / アンケート / 手術後 |
Research Abstract |
研究準備段階 1)聖路加国際病院、癌研究会附属病院、千葉大学附属病院を訪問し、乳腺疾患を担当している外科医、看護師に各院内における乳がん診療の状況および研修・教育制度について質問した。乳がん検診の重要性が広く一般に周知されるようになってから、外来および入院患者が増加し、乳腺外科医にとっては日常診療に多くの時間を費やすことになった。看護師においても日常業務の繁忙のため、乳がん患者を対象とした専門知識のある看護師の育成の重要性を理解しつつ現状では難しい印象を受けた。乳がん専門看護師の育成に関しては日本看護協会の指導により千葉大学附属病院看護部で乳がん認定看護師の育成を平成17年10月より行うとのことであった。 2)乳癌患者が求める情報を把握し、診療に役立てる目的でアンケートを作成した。 Pilot Study 1)乳癌術後で当科外来通院中の患者を対象とした。アンケートは乳癌患者が必要と考える9つの情報(身体的、社会的、心理的)を2つずつペアにしてランダムに配置し、どちらがより必要な情報と感じるかをチェックしてもらう形式で施行した。各情報は選択された回数によりスコア化し年齢、術後経過期間、再発の有無により群分けして順位とスコアを比較検討した。 2)結果:アンケートの回収数は55例で平均年齢54歳、平均術後経過期間28ヶ月で術後再発症例13例を含んでいた。50歳以上の患者は50歳未満の患者と比較して血縁関係者の乳がんリスクに関して感心が高く、治療による自己の身体的・性的魅力への影響に関して関心が低かった。術後経過期間が長い患者ほど病気の進行度に関して関心が高く、日常生活における注意事項に関して関心が低かった。再発の有無により結果に差をみとめなかった。乳癌術後患者が求める情報を把握することはより適切な診療を行う上で有用となる可能性がある。
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