2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16592157
|
Research Institution | Saitama Prefectural University |
Principal Investigator |
天谷 真奈美 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 講師 (00279621)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大塚 麻揚 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 助手 (60336493)
|
Keywords | 自己効力感 / 社会参加 / 精神障害者 |
Research Abstract |
<16年度の研究実績> 本研究は、平成13年度〜15年度の3年間にわたり継続して助成された科学研究費補助金研究「精神障害者の社会参加への自信を育む要因」の質的に得られた研究結果を更に発展すべく、社会参加効力感尺度の開発を目指す研究である。 そこで、「精神障害者の社会参加への自信を育む要因」研究の分析結果で得られた知見を詳細に整理し、また国内外の関連研究論文の文献検討を精力的におこなった。文献検討は、社会参加・自己効力感・精神障害者・精神科リハビリテーション・自尊感情・ローカスオブコントロール・QOL等をキーワードとして精査し、自己効力感とそのほかの概念の重なり合う部分と違う部分について、共同研究者間で討議し概念の理解に努めた。 また自己効力感に関する既存尺度を国内外問わず文献収集し、何を測定しているのか分析した結果、やはり我々の開発目的の精神障害者の社会参加効力感尺度は研究されておらず、未開発であることが判明した。社会効力感尺度の開発は、精神障害者のケア効果や支援結果やリハビリテーションの評価などに最適であり、開発が急務であることも確認できた。 そこで、前研究の分析結果に再度立ち戻り、精神障害者が語っている社会参加効力感について、内容を一覧に整理し、社会参加効力感尺度の下案作成を共同研究者間で数回繰り返し、概念に相当する質問項目になるように詳細な検討を繰り返した。またその尺度項目の測定は4件法に決定し、適した表現になるように既存の尺度とも何度も比較検討を実施した。このような経過を経て、精神障害者の社会参加効力感尺度の案が完成した。これらの尺度案については、その内容妥当性の確保を目指して、精神障害者支援の実践者、精神障害者当事者、精神科リハビリテーションを専門とする熟練した研究者、および他の自己効力尺度開発の経験者に、現在検討していただけるよう手配中である。 そこで、尺度の信頼性と妥当性を検証するため、併せ持つ質問紙調査項目の内容検討に入った。信頼性と妥当性の確保に関する文献も精読しながら、基準関連妥当性、構成概念妥当性の確保につながる他尺度の検討を、文献で調べ、決定に向けて、只今努力中である。
|
Research Products
(2 results)