2004 Fiscal Year Annual Research Report
看護師による小児救急「電話トリアージ・マニュアル」の有用性
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16592158
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Research Institution | Niigata College of Nursing |
Principal Investigator |
加固 正子 新潟県立看護大学, 看護学部・看護学科, 教授 (00233677)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大久保 明子 新潟県立看護大学, 看護学部・看護学科, 助手 (70279850)
金井 幸子 新潟県立看護大学, 看護学部・看護学科, 助手 (20360018)
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Keywords | 小児救急 / 看護師 / 電話トリアージ / マニュアル |
Research Abstract |
〔目的〕本研究は子どもの救急外来における看護サービスを効果的に実施するために、看護師が行う電話対応を標準化し評価を行うことを目的としている。〔研究方法〕(1)子どもの救急に対する電話トリアージ・マニュアル作成、(2)そのマニュアル導入前後の評価(保護者、および救急外来勤務看護師による)〔結果と考察〕1施設における過去1年間の子どもの受診に関する電話相談件数・内容を記録から、看護師による簡単な電話相談のみで受診せずに済んだ主訴別にその比率を分析した。子どもの救急受診理由で多いのは、上位から消化器症状、発熱、呼吸器症状であった。消化器症状と発熱の訴え件数は同程度であるが、発熱の場合53.7%が電話相談のみであった。このことから、発熱に対する不安の大きさや電話相談ニーズの高さが明らかとなった。次に、救急受診理由の上位項目を中心に、国内外の文献を参考に見やすい電話対応マニュアルを作成した。このマニュアルを救急外来電話相談に導入する前後に、救急外来勤務看護師(各80名)ならびに子どもの病気やけがで救急外来を受診した保護者約40名に対して質問紙調査を行った。救急外来勤務看護師に対しては、救急外来で電話対応するときに判断に困った状況や症状について、その対応(相談相手、マニュアルなど)、電話対応時のストレスと対処法について質問し、マニュアル導入前後での変化を調査した。保護者に対しては、救急外来に電話した時の対応の変化について8項目の質問(対応への満足度、対応の専門性、助言の的確さ、助言された家庭看護の実施、他の施設紹介など)を行った。看護師の電話対応については、マニュアルや研修の必要性、救急外来看護師の専属制や小児看護経験者の配属への希望が多かった。平成17年度はこれらの研究結果をもとに、看護師が初期の電話対応を行っている施設の協力を得て、試作した「小児救急マニュアル」を全国的に活用していただき、その有用性の評価や内容に対する検討を行う計画である。
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