2006 Fiscal Year Annual Research Report
高校生の性の自己決定を育むセクシュアリティ教育の実践と縦断的評価研究
Project/Area Number |
16592161
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
町浦 美智子 大阪府立大学, 看護学部, 教授 (70135739)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
末原 紀美代 大阪府立大学, 看護学部, 教授 (90112044)
大平 光子 大阪府立大学, 看護学部, 助教授 (90249607)
井端 美奈子 大阪府立大学, 看護学部, 助教授 (80331742)
古山 美穂 大阪府立大学, 看護学部, 助手 (40290366)
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Keywords | 高校生 / セクシュアリティ教育 / 自己決定 / 評価研究 / 計画的行動理論 / 自己肯定感 |
Research Abstract |
本研究の目的は高校生を対象に性の自己決定を育むセクシュアリティ教育を行い、その後の性行動において自己決定がどのようになされたかを縦断的に評価して行くことである。平成18年度は平成17年度と同様に高等学校においてセクシュアリティ教育を実施し、その直後、1ヵ月後、3ヵ月後に自己肯定感と性行動や性の自己決定について質問紙調査を実施した。 1.セクシュアリティ教育の実践はA高等学校の1年生232名を対象に平成18年6月半ばから7月初めにかけて、クラスごとに実施した。平成17年度の内容を再検討した結果、新聞記事を用いたグループワークを中止した。1回目〜2回目は高等学校で企画した内容とし、3回目に性に関する自己決定ができるためのネゴシエーションを含むロールプレイと意見交換するグループワークを実施した。高校生はロールプレイを見ることで、自分の問題として考えることができていた。また、今回は男子大学生のファシリテーターが入ることで男子学生の意見を多く反映できていた。 2.質問紙調査は計画的行動理論を参考にして、性行動の実際、自己決定に関する意思の程度や性に関する規範的態度についてと、樋口ら(2002,2003)の自己肯定感尺度を用いた。回収率はセクシュアリティ教育に不参加の学生もいたため、それぞれ57.8%、72.4%、66.8%であった。自己肯定感の平均得点、下位尺度得点に変化はなく、平成17年度と比較しても差はなかった。性別では自己肯定感得点が高いものは女子に有意に多かった。 自己肯定感と性行動、自己決定の程度、規範的態度との関連はみられなかった。
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