2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16592182
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Research Institution | Saitama Prefectural University. Junior College |
Principal Investigator |
行田 智子 埼玉県立大学短期大学部, 講師 (20212954)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小田切 房子 埼玉県立大学短期大学部, 教授 (80141141)
及川 裕子 埼玉県立大学短期大学部, 講師 (90289934)
今関 節子 群馬大学, 医学部, 教授 (30134290)
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Keywords | 母親意識 / 対児感情 / 妊娠期 / 妊婦 / 援助 |
Research Abstract |
<目的>1.妊娠15週までの妊婦に分娩前までの期間を通して、母親意識と対児感情について半構成面接を行い、質的分析を用いて個人の内的変化及び背景要因を明らかにする。 2.妊娠期におけるより健康的な母親意識と対児感情の発達を促す、援助方法について考察する。 <調査方法>1.対象:G県総合病院産科通院中の妊婦で調査に同意の得られた初産婦7名(平均年齢30.7歳、有職者2名、すべて計画妊娠)、経産婦7名(平均年齢28.6歳、有職者2名、4名計画妊娠、3名計画外妊娠)であった。面接内容はテープに録音出来、個人が特定できないように逐語録を作成し、分析後、発表・論文に掲載の同意が得られること。同意の撤回は出来ることを条件に調査を開始した。2.調査期間:平成16年3月〜12月であった。3.調査内容:妊娠したときの気持ち、妊娠によって変化したこと、不安や心配、胎児への思い、母親になる気持ち、夫や家族の関わりなどである。4.面接時期:妊娠確定診断後から妊娠15週まで(つわりの時期)、妊娠16〜22週(胎動触知の頃)、妊娠24〜28週まで(腹部の増大の頃)、妊娠32週以降(分娩に対する指導が終了した頃)、産褥早期(産後入院中)5.面接方法:調査内容をもとに半構成面接を行い、テープに録音した。6.分析方法:Berelson.Bの内容分析を用い、分析内容の妥当性を3名の母性看護研究者で行った。 <結果>対象者の面接はすべて終了し、現在分析中である。Scottによる一致率は95〜98%であった。コアカテゴリーは身体面、心理面、社会面を抽出した。妊娠初期(妊娠15週まで)の各サブカテゴリーは、初産婦の心理面では「受胎時の喜び、とまどいと不安」、「赤ちゃんに対する不安」など6カテゴリー、身体面では「つわりは大変である」など4カテゴリー、社会面では「周囲の祝福」など5カテゴリーに抽出された。経産婦の心理面では「受胎時の喜び」など6カテゴリー、身体面では「日常生活は送れている」など4カテゴリー、社会面では「周囲の祝福」など6カテゴリーに抽出された。妊娠初期において、初産婦と経産婦で母親意識と対児感情に違いがあることが示唆された。
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