2004 Fiscal Year Annual Research Report
幼児の生活習慣の習得を中心とした母親の「子育て力」に関する研究
Project/Area Number |
16592200
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
川崎 裕美 広島大学, 大学院・保健学研究科, 助教授 (90280180)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
津島 ひろ江 広島大学, 大学院・保健学研究科, 教授 (80113364)
小林 敏生 広島大学, 大学院・保健学研究科, 教授 (20251069)
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Keywords | 生活習慣 / 幼児 / 子育て / 生活リズム / 健康教育 |
Research Abstract |
本研究の初期値測定のために、平成15年度末に附属幼稚園、および小学校1年から3年生までの保護者を対象とした調査を実施した。保護者の生活習慣、健康知識に関するニードは非常に高いこと。育児不安は年長児の母親で低下するが、それ以後再度上昇すること。が明らかになった。自治体での0歳から6歳児の母親を対象とした調査で推察された3歳児健診以降の相談の場の必要性が、母親自身の悩みの実態によって確認された。 幼少時期の子どもを持つ保護者に、子育ての少し先を認識させる、学校での教育と家庭での連携を意識化する、幼児期の相談窓口として養護教諭、大学教員を周知する、ことを目的として、養護実習で子どもたちに実施した授業を保護者にも実施した。視力(幼稚園実施)、排泄(1年生実施)、おやつ(5年生実施)、姿勢(中学校1年生実施)の4題を2回に分けて実施した。参加者は、ほぼ40人であった。グループワークでは、日ごろの子育ての状況、母親自身の健康について活発な意見交換がされた。事後評価では、学校との連携の周知、成長に伴う子どもとのかかわり、家族への伝達など実施目的にかかわる記載がされた。私立幼稚園では、睡眠にテーマを絞った事前調査を行い、研究者が講義・グループワークを行った。家族、兄弟の都合で思うように睡眠時間の確保ができないもどかしさなどが語られた。また、個別事例的にはアトピーの掻痒感による不眠、いびき、睡眠の中断などの相談があった。 平成16年も15年度と同様の調査を幼稚園、および小学校1年から3年を対象として実施した。調査では、短い期間でも生活習慣が変化していることが明らかになった。自由記載では、保護者健康教育の今後の希望、毎年のアンケートによる生活見なおし効果が記載された。経年的な実施者の顔が見える調査そのものが、保護者の生活習慣に対する考え方に影響している可能性も推察された。
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