2005 Fiscal Year Annual Research Report
別居親族の週末介護を受け過疎地域に暮らす高齢者を支える援助システムの構築
Project/Area Number |
16592210
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Research Institution | GIFU COLLEGE OF NURSING |
Principal Investigator |
松下 光子 岐阜県立看護大学, 看護学部, 講師 (60326113)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
米増 直美 岐阜県立看護大学, 看護学部, 講師 (80326115)
大井 靖子 岐阜県立看護大学, 看護学部, 助手 (60326121)
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Keywords | 通い介護 / 通い家族 / 別居親族 / 高齢者世帯 / 過疎地域 / 援助システム / ケアマネジャー / 地域住民のネットワーク |
Research Abstract |
1.一定地域の高齢者世帯における週末介護の実態と生活実態調査の結果検討 75歳以上高齢者のみ世帯19世帯への調査結果について検討を深めた。その結果、(1)高齢者と子どもの状況で訪問頻度が決まるため「週末介護」というよりも「通い介護」、(2)子どもの支援は、経済的支援、心理的支援、地域社会の維持への貢献という意味がある、(3)高齢者世帯への支えは、子ども、兄弟、その他親族、近所の人、地区役員、サービスによりそれぞれ特徴があることが考えられた。 2.継続家庭訪問による週末介護の実態把握と援助ニーズおよび援助方法の検討のまとめ 高齢者単独2世帯と高齢者夫婦4世帯の計6世帯を対象とした約1年間の継続家庭訪問の結果をまとめ、検討した。その結果、週末介護の実態として、(1)「通い介護」そして「通い家族」という家族のあり方、(2)娘と息子の支援内容や介護者役割への意識の違い、(3)経済的問題、(4)地域条件による違い、(5)親子関係のよさと互いに自立し、気を使いあう努力が必要、などが考えられた。また通い介護への支援として、(1)通ってくる子どもの健康管理、(2)ケアマネジャーの役割の大きさ、(3)サービスとのつながりを作る、(4)地域での援助ネットワークを作る、などが考えられた。 3.1,2の結果を基に週末介護の実態と援助システムの検討 週末介護の実態として、「週末介護」よりも「通い介護」という方法を表す表現が適切、「通い家族」という家族のあり方、「拡大家族ネットワーク」という見方が考えられた。「通い介護」・「通い家族」を支える支援として、まず、ケアマネジャーによる通う子どもの健康管理への支援と別居の家族を含めた高齢者への支援、地域の保健師と医療機関の看護師による通う子どもへの支援が考えられる。介護等のサービスは、生命維持、日常生活、健康管理などを担う。さらに、地域住民のネットワークにより、見守り、声かけ、助け合い等の支援が考えられる。
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Research Products
(1 results)