2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16592214
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
桝本 妙子 京都府立医科大学, 医学部, 講師 (50290218)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福本 恵 京都府立医科大学, 医学部, 教授 (40290217)
堀井 節子 京都府立医科大学, 医学部, 講師 (30290224)
三橋 美和 京都府立医科大学, 医学部, 助手 (60347474)
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Keywords | 地域診断 / 新規採用保健師 / 教育プログラム |
Research Abstract |
研究目的:保健師活動の第一段階である地域診断に関する新人保健師の教育プログラムを作成し、その有用性を評価する。1年目の平成16年度は、教育プログラムの実施を行った。 対象と方法:平成16年度に京都府内保健所(政令市を含む)および市町村に就職した新規採用保健師とその指導者21組を対象に、3ヵ月後と6ヵ月後の地域診断結果の評価を質問紙調査により収集した。調査内容は、新規採用保健師には、「地区視診ガイドライン」15項目の理解度、指導保健師には、新規採用保健師が行った地域診断内容について、あてはまりの程度および不足の程度である。それぞれについて5段階で回答を得た。調査票の配布と回収は、郵送による無記名留置式で行った。なお調査にあたっては、「京都府立医科大学における人間を対象とする医学研究審査委員会」の承認を得た。分析方法は、低い順に1点から5点を配し、ウィルコクソンの符号付き順位検定およびピアソンの順位相関係数により分析した。 結果:3ヵ月後および6ヵ月後の新規採用保健師の自己評価全体平均(標準偏差)は、それぞれ2.82(0.33)、3.18(0.37)であった。指導保健師の3ヵ月後の、内容のあてはまりおよび内容の不足の評価は、それぞれ3.54(0.60)、2.93(0.42)であり、6ヵ月後のそれらは3.81(0.56)、3.40(0.51)であった。新規採用保健師、指導保健師いずれもすべての項目において3ヵ月後よりも6ヵ月後の方が理解度が高くなっていた。 考察:新規採用保健師は、6ヵ月間の業務の積み重ねによって地区をより深く把握できていると考えられた。また新規採用保健師と指導保健師の3ヵ月後から6ヵ月後への理解度の変化の相関係数を比較したところ差が認められなかったことから、新規採用保健師と指導者の評価にはずれがなく、相互に一致した認識を示していた。 結論:「地区視診ガイドライン」を用いて地域診断を行ったところ、3ヵ月後、6ヵ月後と月数を経るにしたがい、理解度が高くなっており、本プログラムは有用であると考えられた。
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