2005 Fiscal Year Annual Research Report
熟練助産師の技としての分娩時モニタリングケアの構造化とその検証
Project/Area Number |
16592221
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Research Institution | JICHI MEDICAL UNIVERSITY |
Principal Investigator |
成田 伸 自治医科大学, 看護学部, 教授 (20237605)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大原 良子 自治医科大学, 看護学部, 講師 (40325163)
岡本 美香子 自治医科大学, 看護学部, 助手 (40382957)
水流 聡子 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (80177328)
坂梨 薫 横浜市立大学, 医学部, 教授 (60290045)
齋藤 いずみ 北海道医療大学, 看護福祉学部, 教授 (10195977)
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Keywords | モニタリングケア / 産婦 / 熟練助産師 / 助産サービス / アルゴリズム表記法 |
Research Abstract |
我々は、熟練助産師の分娩時の「モニタリングケア」の特定化を試みてきた。平成16年度には、助産師が行っている分娩時モニタリングケアの構造化と仮の「コード」化と検証作業を行い、その成果をThe International Confederation of Midwives 27^<th> Triennial Congress(平成17年7月24-28日,ブリスベーン)において発表した。平成17年度には、これまでの研究成果を生かし、分娩時における熟練助産師のモニタリングケアを含む判断・ケアの可視化を、共同研究者である水流聡子が開発したアルゴリズム表記法を用いて行い、その検証を試みた。経膣分娩に至るローリスク母子、緊急・予定帝王切開に移行した母子に焦点を当て、開発したコードを使用し、アルゴリズム化した。研究者間で討議し、仮のアルゴリズムを臨床プロセスチャートの形式で作成し、第2次周産期医療施設の産科病棟において分娩した例の分娩時チャートに対して振り返りの形式で適用し、その精選化を試みた。調査の承諾は、病院管理者・病棟管理者から取り、分娩時チャートの適用は病棟内で行い、転記時点でコード化し、個人情報の保護に努めた。平成18年1月から3月までに60チャートの適用を行い、また病棟の助産師より同施設内での助産ケアに関わる聞き取りを行った。60チャート中、経膣分娩ケースは43ケース、帝王切開ケースは17ケースであり、臨床プロセスチャートからの逸脱はなかったことから、開発した分娩時のアルゴリズムのある程度の妥当性が保証された。この経過は、平成18年6月11日-14日ソウルで開催予定のThe 9^<th> International Congress on Nursing Informaticsにおいて報告予定である。今後は移行ロジック・ユニットシートの内容を詰めていく作業を行い、さらに精密化した分娩時アルゴリズムの開発予定である。
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