2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16592229
|
Research Institution | Gumma Paz Gakuen College |
Principal Investigator |
矢島 正栄 群馬パース学園短期大学, 地域看護学専攻科, 助教授 (40310247)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
牛込 三和子 群馬大学, 医学部, 教授 (10176654)
梅林 奎子 群馬パース学園短期大学, 地域看護学専攻科, 教授 (00310243)
小林 亜由美 群馬パース学園短期大学, 地域看護学専攻科, 講師 (20323347)
|
Keywords | 難病 / 相談 / 難病相談支援センター |
Research Abstract |
広域的難病相談に寄せられる相談内容と相談員の対応の類型化、及び、相談への対応の技術を導くための調査票の作成を目的とし、群馬県が設置する難病相談コーナーの専門相談員が2002〜2003年度に取り扱った相談の記録818件の分析を行った。調査方法は、相談記録から利用者の属性、相談内容、相談員の対応に関する記述を転記し、不明な点について相談員から聞き取りを行った。分析方法は、相談内容・相談員の対応の記述を内容をあらわす短文に置き換え、類似する内容毎に分類・整理を行った。その結果、相談利用者は療養者、家族、保健医療福祉専門職、行政職員等で、療養者・家族においては匿名希望者が51%であった。疾患は特定疾患治療研究対象疾患62.5%、その他の特定疾患調査研究対象疾患0.1%、小児慢性特定疾患10.2%、その他の疾患15.1%、不明・診断未確定10.7%等であった。相談の継続性については、1回で終了している相談が全体の95.3%を占めた。相談内容は7項目に分類され、年度による差はみられなかった。各項目名と相談全体に占める割合は、特定疾患医療給付申請に関すること42.9%、病気に関すること32.3%、療養生活に関すること28.1%、受療に関すること26.0%、福祉等制度に関すること8.2%、就労・就学に関すること0.9%、その他17.2%であった。相談員の対応は4項目に分類され、年度による差はみられなかった。各項目名と相談全体に占める割合は、自己決定支援32.5%、情報提供52.6%、他機関の紹介14.9%、その他2.5%であった。以上の結果から、広域的難病相談事業の特性として相談利用者、相談内容の多様性、匿名性、1回の相談による完結等が明らかになった。この結果をもとに、平成17年度に向けて相談員が判断した対応の方針、対応の場面で用いた技術を明確にするための調査票を作成した。
|