2005 Fiscal Year Annual Research Report
アートマネージャー養成システムの構築に関する基礎的研究
Project/Area Number |
16602016
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
古井戸 秀夫 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (20147945)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小沼 純一 早稲田大学, 文学学術院, 助教授 (60339629)
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Keywords | アーツマネジメント / インターンシップ / 劇場 / フランス:ロシア:ウクライナ |
Research Abstract |
2005年度も昨年度にひきつづき、アーツマネジメント教育の状況やアーツマネジメントに携わるスタッフの教育などについて海外調査や国内調査を行った。海外調査は、2004年度に実施したアメリカ、イギリス、フランス、ドイツに加え、フランス、ロシア、ウクライナでの調査を行った。ロシア・ウクライナの調査からは、劇場のマネジメントに携わるスタッフの教育システムが大学のコースとして比較的長い歴史を持ち、すでに現場のスタッフの多くがこうした学科出身であることや、ダンサーやオペラ歌手などがマネジメント側への転職にあたり通信教育などの形でこうした教育を受けることが一般の事例として認識されていることなどが把握された。日本の状況については、アートマネジメント教育を実施する大学のリスト作成を行い、学科やコース、専門科目、一般科目、あるいは公開講座といった形態ごとに分類した。リスト作成にあたっては、「アーツマネジメント」といった語を用いているか否かを直接の基準とはせず、文化経済学や芸術文化政策といった内容を含むものも幅広く対象としたが、学芸員・博物館学系の科目については含めないこととした。非常に多くの大学でこういった科目が開講されていることが把握されたが、アートマネージャー養成を主たる目的にカリキュラムが組み立てられている例はほんの一部であり、多くは単独ないしいくつかの科目が選択科目として開講されている。また、大学に限らず、現職スタッフのための研修・教育などを行っている団体もいくつか見られた。他にも「アーツマネジメント教育と芸術現場」をテーマに開催された文化経済学会<日本>の秋の講演会(2005)の開催に協力し、アーツマネジメント教育とインターンシップの問題などについても大学・現場双方の状況把握に努めた。
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