2004 Fiscal Year Annual Research Report
演劇/パフォーマンス・アートとジェンダーに関する研究
Project/Area Number |
16602019
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
池内 靖子 立命館大学, 産業社会学部, 教授 (80121606)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
李 静和 成蹊大学, 法学部, 教授 (90286899)
レベッカ ジェニスン 京都精華大学, 人文学部, 教授 (30141485)
鄭 暎惠 大妻女子大学, 人間関係学部, 助教授 (10207326)
北原 恵 甲南大学, 文学部・社会学科, 助教授 (30340904)
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Keywords | アジア系女性アーティスト / 演劇 / パフォーマンス・アート / ポストコロニアル / ディアスポラ / borderline / ジェンダー / グローバリゼーション / 展覧会 |
Research Abstract |
本研究は、演劇/パフォーマンス・アートといった芸術表現をジェンダーの視点から考察するための理論的な枠組みを構築することを目的とし、日本を含めた現代アジアの女性アーティストの芸術表現を研究対象とする。アジアを起点とすることで、ポストコロニアルな状況における表象の政治学を考察し、とりわけ、20世紀帝国主義や植民地主義の歴史的所産としての難民、移民、亡命者たちの経験をふまえ、現在新たに進行しているグローバリゼーションのもとで生み出されるデイアスポラ(離散)の人々の抵抗と表現に焦点を当てる。今回「表象芸術」の分野の科研費補助金が3年間支給されるが、第1年目の2004年度は、展覧会の視察だけでなく、アジア系女性アーティストの展覧会やシンポジウムを組織し、理論的枠組みについて議論を深めた。具体的な取り組み、研究活動は、以下の通りである。 (1)森美術館の学芸員金善姫のキュレーションで、東京恵比寿のA.R.Tにおいて、展覧会「Borderline Cases-境界線上の女たちへ」を開いた〔2004年6月26日-7月17日、参加作家:テレサ・ハッキョン・チャ、パク・ヨンスク、尹錫男(ユン・ソクナム)、出光真子、嶋田美子、イトー・ターリ、高橋芙美子〕。その「Borderline Cases展」関連シンポジウム「Co-responses on the Borderline-境界線上に立って、互いに応答する/日韓女性のアートと心」(慶應義塾大学6月27日)は、主催が、慶應義塾大学21世紀COE人文科学研究拠点(表象B「芸術学」班)とBorderline Cases実行委員会であり、本研究会メンバーがパネリストとして報告した(李静和、レベッカ・ジェニスン、池内)。(2)9月に韓国光州ビエンナーレを視察し、ソウルの美術館、アーティストのユン・ソクナム氏のスタジオ、「ナヌムの家」歴史館を訪問した(鄭暎惠、北原恵、レベッカ・ジェニスン、池内)。(3)9月下旬に「オリエンテイテイ-コリアン系若手作家展」(9月12日〜26日)のアーティストトークに参加した(レベッカ・ジェニスン、池内)。(4)11月下旬の「ディアスポラ/アート」(東京経済大学の国際シンポジウム)を組織した(北原、レベッカ・ジェニスン、池内)。
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Research Products
(7 results)