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2006 Fiscal Year Annual Research Report

太陰暦を利用した地域環境デザインの実検的研究

Research Project

Project/Area Number 16602021
Research InstitutionKyoto University of Art and Design

Principal Investigator

大野木 啓人  京都造形芸術大学, 芸術学部, 教授 (50368065)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 川村 悦子  京都造形芸術大学, 芸術学部, 教授 (00411306)
八幡 はるみ  京都造形芸術大学, 芸術学部, 教授 (50351367)
松井 利夫  京都造形芸術大学, 芸術学部, 教授 (50368057)
上村 博  京都造形芸術大学, 芸術学部, 教授 (20232796)
松原 哲哉  京都造形芸術大学, 芸術学部, 助教授 (60351368)
Keywords時間 / 環境 / 太陰暦 / 芸術 / 地域 / 美術史 / 展示 / ハレ
Research Abstract

平成十八年度の活動は、これまでに引き続き、研究会と制作物公開の両方を実施した。
六月には旭川でアイヌの自然暦について、現地の伝統文化継承者に聞き取り調査を行った。太陽暦とも太陰太陽暦とも違い、自然の兆しによって四季の移ろいを把握するという時間の分節法には、環境に対するまた異なった知覚が働いており、それがさまざまな生活上の意匠にも現れていることがわかった。秋には、大学院生、それも各国から京都に集まった留学生を中心にした観月会を行った。そこでは、それぞれの出身国の文化を背景に制作を行う若い芸術家たちの作品によって空間が作られ、芸術作品とその展示を通じた異文化間コミュニケーションの場となった。加えて、世界の諸地域での若い世代が各々の伝統行事や月に対してどのような意識を持っているかについて知る貴重な機会ともなった。十一月には、研究のまとめとして長期にわたる展覧会を実施した。京都府北部の久美浜で旧家の屋敷跡を会場とし、日本画、彫刻、陶芸、染織などの作品を、それぞれのジャンルに応じてというより、建築物や周囲の土地と一体となった芸術的な環境を作ることを目標とした。
この最後の試みは、日常生活と芸術的世界の双方ともが貧困な情況に陥っていることへの反省でもある。太陽暦ないしは世界時間に代表される時間システムのもとでは、平板で均質な日常のイメージが優勢であるために、特殊な時間空間を設定して刺激を与える必要が生じた。その結果、日常/非日常、ケ/ハレ、生活/芸術の対照が過剰になってしまった。しかしながら、それは芸術領域の囲い込みと無限の自己批判によるジャーゴン化である。むしろ、太陰暦のもとでの世界、すなわち地域環境やそこに流れる時間のリズムを尊重することで、芸術活動の有していた雑多な豊かさを回復することができるのではないだろうか。

  • Research Products

    (2 results)

All 2007 2006

All Journal Article (2 results)

  • [Journal Article] 芸術作品としての京都2007

    • Author(s)
      上村博
    • Journal Title

      美術フォーラム21 15

      Pages: 52-55

  • [Journal Article] 景観の受容と感性教育2006

    • Author(s)
      上村博
    • Journal Title

      京都造形芸術大学紀要 10

      Pages: 124-133

URL: 

Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

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