2004 Fiscal Year Annual Research Report
中国市場進出日系企業の戦略的ガバナンスの研究-上司と部下関係の国際比較研究
Project/Area Number |
16603004
|
Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
佐久間 賢 中央大学, 総合政策学部, 教授 (30247308)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 昇一 中央大学, 総合政策学部, 教授 (80064103)
大橋 正和 中央大学, 総合政策学部, 教授 (90160598)
菊沢 研宗 中央大学, 大学院・国際会計研究科, 教授 (90349233)
|
Keywords | 上司と部下関係 / 職場 / リーダーシップ / 問題解決型上司 / ギャップ型上司 / 上司力 / 現場力 / 参加型意思決定 |
Research Abstract |
1.中国進出日系企業への「上司と部下関係」に関するアンケート調査票の項目について、(i)組織コミットメント、(ii)職務満足度、(iii)職場、(iv)組織の支援、(v)上司と部下関係、(vi)組織ビジョン、(vii)人事制度等について、合計132項目の質問票を作成し、その中国語訳作成を作成した。次に、日本語版との整合性を図るため、中国語版を日本語に訳し、オリジナルの日本語版に一致させる改定を行なった。 2.平成16年5-6月 中国北京と天津地区の日系企業に対する予備調査の実施し、その質問票により、本研修の調査目的の内容が取得できることが判明した。その結果、本調査を実施する計画を進めた。 3 平成16年7-12月の間、アンケート調査を中心にした研究を、中国南開大学に委託調査の形にて依頼し、(イ)日系企業と、(ロ)中国民営企業に対し調査を実施した。その結果、日系企業6社、中国民営企業7社、合計サンプル数320を収集した。現在その調査データの統計分析を実施中である。 4.平行して、中国民営企業の成功した事例、例えば、「レンソウ・グループ」(IBMのコンピュータ事業を買収取得)等の経営発展の歴史的展開を調査した結果、興味深い内容が分析された。例えば、同グループでは、創業者のカリスマ経営の弊害から脱却するために、中間管理者への権限の委譲と組織の簡素化を実施した。しかし、その結果は、当初の意図に反し、一部組織の独走が起こり、あたかも、「ガン細胞の繁殖」ように、組織全体に弊害が生じるようになった。つまり、全社の経営戦略に基づいた中間管理者の組織運営が必要とされ、同時にその経営スキルの開発が不可欠とされる事例である。本件は、中国民営企業の経営発展にみられる一つの経営事例である。
|
Research Products
(1 results)