2004 Fiscal Year Annual Research Report
移植性の高い流体方程式の高精度並列差分解法に関する研究
Project/Area Number |
16605004
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
石井 克哉 名古屋大学, 情報連携基盤センター, 教授 (60134441)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金田 行雄 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 教授 (10107691)
長谷川 明生 中京大学, 生命・システム工学部, 教授 (20126890)
石原 卓 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 講師 (10262495)
永井 亨 名古屋大学, 情報連携基盤センター, 助手 (10189095)
吉田 恭 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 助手 (30335070)
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Keywords | 結合コンパクト差分法 / 流体数値計算 / 高解像度 / 高精度 / ポータビリティ / 並列化 / 衝撃波捕獲スキーム / JAVA言語 |
Research Abstract |
本研究は(1)高精度高解像度の流体方程式の並列化数値手法の開発、(2)ポータビリティを保証するJAVA環境での数値計算環境の整備の二つの方向で研究を進めている。それぞれに関する研究の進展状況は以下の通りである。 (1)結合コンパクト差分法をもちいた高精度高解像度数値手法の開発 非圧縮流れに関しては、三次元キャビティ内流れ(一面が滑り運動を行う直方体の内部の流れ)をテスト問題とし、スレッド並列、プロセス並列の二つの並列化を組み合わせることによる効率化を調査した。この結果をもとに、大規模な数値計算を実行し、流れ場の状態を詳細に解析して、方法の有効性を確認した。一方、圧縮流れに関しては、衝撃波付近での数値振動を除去するため、保存形差分スキームの対する結合コンパクト差分法の拡張を行った。これにより、結合コンパクト差分法、衝撃波捕獲スキームの新しいハイブリッドスキームを提案した。新手法は、一、二次元のテストケースで従来法に比べ優れた性質を示している。次年度は非圧縮流スキーム、圧縮スキームともにより複雑な流れに対する研究を実施する予定である。 (2)ポータビリティを保証する数値計算環境の整備 異なる計算機環境下でも並列を実行でき、耐故障性や高いセキュリティのある計算を実行するため、JAVA言語およびJINI技術あるいはJXTA技術を用いた流体計算を実行する環境を提案し、その構築を行っている。現在、パソコン8台をMylinetとギガイーサネットの2種類のネットワークにより結合したシステム上に、提案システムを実装し、簡単な流体の数値計算を実行できることを確認している。今後、パソコンを16台に増やし、通信速度向上のための試験を実行する予定である。
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Research Products
(4 results)