2006 Fiscal Year Annual Research Report
眠剤に関する大規模薬剤疫学研究-外来処方薬を中心に
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16614015
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Research Institution | National Institute of Public Health |
Principal Investigator |
土井 由利子 国立保健医療科学院, 疫学部, 室長 (70280758)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡本 悦司 国立保健医療科学院, 研究情報センター, 室長 (90247974)
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Keywords | 睡眠薬 / 催眠鎮静剤 / 抗不安剤 / 抗うつ剤 / 睡眠 / レセプト / 社会医療診療行為別調査 |
Research Abstract |
本研究の目的は、1)日本における不眠症を含む睡眠障害に対する診断・治療の現状を明らかにし、今後の睡眠障害に対する治療ガイドライン等の策定に向けての科学的根拠を提供する、2)医療経済的視点から眠剤の外来処方について検討を行なう、3)外来処方薬としての眠剤の安全性や有効性などを含む医学的視点からの適正処方について検討を行なう、である。 本研究の3年目である平成18年(2006年)度は、眠剤として用いられる催眠鎮静剤、抗不安剤および抗うつ剤の外来処方状況について分析した。平成14年度に社会保険診療報酬等の改訂により、205円ルール(薬価205円/日以下の場合は点数だけで診療報酬の請求ができる)が見直され、医療機関は薬剤名も記載して診療報酬を請求しなければならなくなった。本研究では、平成14年度以降の3年間分について、社会医療診療行為別調査の目的外使用申請をした上で下記の分析を行った。 社会医療診療行為別調査はレセプトという業務データに対する抽出調査(2段層化無作為)であるため、下記に示す数値は、所定の計算式を基に算出した点推計値である。医科入院外内服処方のレセプト件数および薬剤数はそれぞれ2,962万、7,860万(H.14)、2,935万、7,846万(H.15)、2,727万、6,632万(H.16)であった。催眠鎮静・抗不安剤(5.2男)および精神・神経用剤(4.1%)のうち高頻度に処方された薬剤は、催眠鎮静剤ではプロチゾラム、トリアゾラム、ゾピクロン・ゾルピデム、フルニトラゼパム、ニトラゼパム、抗不安剤ではエチゾラム、アルプラゾラム、クロチアゼパム、ジアゼパム、フルトプラゼパム、抗うつ剤ではSSRI・SNRI、スルピリド、アミトリプチリン、マプロチリン、アモキサピンであった。いずれも精神・行動障害が原疾患名として挙がってくることが極めて少ないことも明らかとなった。
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Research Products
(3 results)