2004 Fiscal Year Annual Research Report
樹状細胞の機能分化におけるBCL6ファミリーの役割の解析
Project/Area Number |
16616001
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
坂本 明美 千葉大学, 大学院・医学研究院, 助手 (90359597)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
徳久 剛史 千葉大学, 大学院・医学研究院, 教授 (20134364)
幡野 雅彦 千葉大学, バイオメディカル研究センター, 助教授 (20208523)
有馬 雅史 千葉大学, 大学院・医学研究院, 講師 (00202763)
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Keywords | 樹状細胞 / Bcl6 / Th2炎症 / 遣伝子欠損マウス / CD4T細胞 |
Research Abstract |
BCL6 ノックアウト(BCL6-KO)マウスはTh2型炎症が自然誘導され、心臓をはじめとする各種の臓器に好酸球浸潤をきたし、心筋炎、結膜炎、皮膚炎を自然発症する。そのため、アレルギー炎症の機序および免疫応答バランスの制御システムを解析しうるモデルマウスである。実際、我々はIL-5やIL-18がBCL6の標的遺伝子であることを明らかにしてきた。 さらにBCL6-KOマウス生体内においてTh2に分化したCD4T細胞の実数をTh2細胞のマーカーであるT1ST2を用いて評価した結果、T1ST2陽性細胞が著明に増加していることを明らかにした。このTh2分化機序を解析した。 その結果、 1)BCL6-KOマウス生体内におけるTh2分化の原因細胞の同定 a)T細胞にのみ外因性BCL6を発現させその他はBCL6-KO由来のBCL6-レスキューマウスにおいてもBCL6-KOと同程度のTh2分化が認められ、分化の原因としてBCL6-KOマウス内のCD4T細胞以外の細胞の関与が考えられた。 b)BCL6-KOマウスをDO11.10の系で作製したところ、ホメオスタティックに反応しやすいKJ-の細胞にTh2分化が起きることから、この分化に抗原提示細胞の異常が関与している可能性が考えられた。 2)BCL6-KOマウス樹状細胞のフェノタイプの解析 BCL6-KOマウス脾臓における樹状細胞を解析した結果、野生型と比較してCD11c+樹状細胞数が減少しており、特にCDllc+CD8+樹状細胞数が著明に減少していた。 B220+Gr1+の樹状細胞数は有意な差を認めなかった。 樹状細胞はナイーブCD4T細胞の活性化に重要な抗原提示細胞である。さらにこれら樹状細胞の機能的特徴および樹状細胞分化におけるBCL6の関与機構を解析中である。
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Research Products
(5 results)