2005 Fiscal Year Annual Research Report
樹状細胞の機能分化におけるBCL6ファミリーの役割の解析
Project/Area Number |
16616001
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
坂本 明美 千葉大学, 大学院・医学研究院, 助手 (90359597)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
徳久 剛史 千葉大学, 大学院・医学研究院, 教授 (20134364)
幡野 雅彦 千葉大学, バイオメディカル研究センター, 助教授 (20208523)
有馬 雅史 千葉大学, 大学院医学研究院, 講師 (00202763)
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Keywords | アレルギー / Bcl6 / 樹状細胞 / 発現制御 / 発生・分化 / BAZF / 遺伝子欠損マウス |
Research Abstract |
Bcl6ファミリーの樹状細胞分化における役割を解析した。Bcl6-KOマウスで脾臓中のCD4+DC、CD8+DCが減少しており、骨髄キメラマウスにおいても同様の結果を得たことからBcl6はCD4+DC、CD8+DCの分化において必須の転写抑制因子であることが明らかになった。Bcl6のもう一つのファミリーでありBcl6と会合して機能することのあるBAZFの欠損マウスでは樹状細胞の異常を認めなかったことから、樹状細胞分化過程でのBcl6の機能発現はBAZFを会同して行われるものではないことも明らかになった。 CD4+DC、CD8+DCの分化に重要な転写因子もすでに複数知られておりBcl6-KOのケースでもIRF-8,IRF-4,IRF-2,Id2,RelBの発現を培養系や脾臓樹状細胞で確認したが、それぞれの転写因子は発現が認められており、Bcl6-KOで見られる樹状細胞の分化異常は既知の転写因子の発現障害によるものでないことが明らかになった。また表現型をみても報告されているいずれの転写因子欠損マウスとも異なっている。 さらにBalb/c背景のBcl6-KOマウスを作製しこのマウスでも同じ樹状細胞分化異常が見られることを確認している。この骨髄由来樹状細胞をOVA特異的T細胞レセプタートランスジェニックマウス(DO11.10)CD4T細胞と特異的ペプチド存在下で供培養しDO11.10 CD4T細胞のTh2細胞分化をT1/ST2の発現で確認した。野性型樹状細胞と比較し、Bcl6-KO樹状細胞存在下では約2倍のT1/ST2陽性細胞が誘導され、Bcl6-KO樹状細胞はTh2細胞をより多く分化する機能を有することを確認している。この分化誘導の差が、樹状細胞の分画の違いによるものか、その他の機能的差異が存在するのか今後検討していく。
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Research Products
(8 results)