2004 Fiscal Year Annual Research Report
緑茶カテキンと運動負荷が更年期の骨粗鬆症を緩和するか?
Project/Area Number |
16650170
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Research Institution | Gifu Women's University |
Principal Investigator |
望月 美也子 岐阜女子大学, 家政学部・家政学科・管理栄養士専攻, 助手 (20367858)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長谷川 昇 名古屋文理大学, 健康生活学部・健康栄養学科, 教授 (10156317)
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Keywords | 緑茶 / カテキン / 更年期 / 骨粗鬆症 / 運動負荷 / ラット |
Research Abstract |
更年期障害は、加齢による卵巣機能が衰えた結果、卵巣から分泌されるエストロゲン量が急激に減少するため生じ、この時期の女性にとって、通常見られる症状である。自覚症状には個人差があるものの、日本人女性の60%から70%は何らかの症状を訴えている。しかしながら、更年期障害と診断する明確な診断基準が確立されておらず、老化現象の一つとして放置されたままである。また、更年期障害の具体的な治療方法は、ホルモン補充療法(HRT)、心理療法、漢方薬等があるが、ホルモン補充療法(HRT)には副作用も多く、長期的に行なうと乳がんの発症率を増加させることが明らかとなっている。本邦において平均寿命が80歳を越え、閉経後の女性人口が増加していることから、更年期症状の緩和は、急速な高齢化社会の抱える問題の一つと言える。 一方、緑茶の機能性について様々な報告がなされているが、緑茶成分が更年期症状に及ぼす影響を総合的に明らかにした研究はいまだない。 そこで、本研究は、日本人にとってなじみの深い食品である緑茶が、閉経後の更年期症状を緩和させるかどうかを確かめるために行われた。 雌Zuckerラットに、1週間の予備飼育の後、エーテル麻酔下にて卵巣を摘出した。摘出後、15%バターを含む50%蔗糖からなる高脂肪食を摂取させ、血清エストロゲン量をELISA法により測定し、体重増加量、摂食量、飲水量を測定した。 その結果、血清エストロゲン濃度は、術後21日目以降有意な低下が認められた。また、成長の程度を調べた結果、摂食量・飲水量に手術前後の有意な差は見られなかったものの、体重増加量は、術前と比べて、術後21日目以降増加がみられた。以上の結果より、更年期モデルラット作成法を確立させた。
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