2004 Fiscal Year Annual Research Report
自己組織化ハニカム構造体を用いた電界放出素子の開発
Project/Area Number |
16651074
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
下村 政嗣 北海道大学, 電子科学研究所, 教授 (10136525)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
居城 邦治 北海道大学, 電子科学研究所, 教授 (90221762)
田中 賢 北海道大学, 創成科学研究機構, 科学技術振興研究員(特任助教授) (00322850)
薮 浩 北海道大学, 電子科学研究所, 助手 (40396255)
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Keywords | 電界放出素子 / 自己組織化 / ナノピラー / 無電解鍍金 / イオンスパッタリング |
Research Abstract |
本研究の目的は高分子溶液の表面に結露した水滴を鋳型として形成されるハニカム構造化膜から形成されるピラー構造に鍍金を施し、電界放出素子への応用を検討することである。第一年目の研究成果として、鍍金に適したナノピラー構造の作製とナノピラー構造の鍍金を行うプロセスを確立した。 ナノピラー構造は水滴を鋳型として形成されるハニカム構造の上部を粘着テープで剥離することで得られる。ハニカム構造体は水滴を鋳型としているため、水滴の形をした空孔が空いており、お互いの空孔同士が貫通した二層構造となっている。粘着テープで剥離する際にこの二層のちょうど中間部が折れ、ピラー構造が形成される。従ってピラー構造を形成する材料として適しているのは、比較的硬く、応力に対して脆い材料であると考えられる。幾つかの材料の中から、ポリスチレンがピラー構造の形成に適していることを見出した。 ナノピラー化したハニカム構造を金属化するために、イオンスパッタ及び鍍金を行った。金のイオンスパッタリングによって、十nm程度の厚みの金の薄膜をナノピラー表面に形成することが可能であり、鋳型をクロロホルムで除去することにより、ハニカム状に配置したナノピラー構造がえら得ることが判明した。イオンスパッタリングで形成できる金属は限られているため、無電界鍍金によって金属を変えた。白金/パラジウムを数nmの厚みでナノピラー上にイオンスパッタし、これをpHを調節し、還元剤を加えた硝酸銀水溶液に1分程度浸すことで、表面に銀が析出したナノピラー構造を得ることが出来た。
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Research Products
(8 results)