Research Abstract |
本年度は、償還条項付金融商品の理論的評価とその数値計算に関する研究を中心に実施した。特に、転換社債、新株引受権、ワラント債および永久ゲームオプションの評価モデルの構築と計算アルゴリズムの開発に取り組み、見るべき成果を得た。これらの金融商品の価格が既存の金融商品の価格と早期権利行使プレミアムおよび早期償還割引額との和に分轄できることを示した。このことにより、理論的な解析解がない金融商品の価格が数値的に計算することが可能となった。また、本研究分担者とともに次の研究会および国際会議での研究発表を行った。 1.日本観光学会第91回全国大会,2005.6,「遺跡保存を目的とするオプション付き用地売却プラン---地域社会に価値ある観光資源を創造する手法に関する研究(2)---」 2.17th Triennial Conference of the International Federation of Operational Research Societies 2005, INFORMS, 2005.7, "On the Valuation and Optimal Boundaries of Convertible Bonds with Call Notice Periods", "The Pricing of Perpetual Game Options and their Optimal Boundaries" 3.2005 Daiwa International Workshop on Financial Engineering, 京都大学,2005.7, "The Valuation of Callable Convertible Bonds with Call Notice Periods" 4.2005 International Workshop on Recent Advances in Stochastic Operations Research, RASOR, 2005.8, "On the Valuation and Optimal Boundaries of Convertible Bonds with Call Notice Periods", "The Pricing of Perpetual Game Put Options and Optimal Boundaries" 5.日本OR学会秋季研究発表会,日本OR学会,2005.9,「永久ゲーム・オプションの価格式の評価について」,「消却条項付き新株予約券の評価について」 6.確率モデル研究会,SOR会,2005.11, "The Pricing of Convertible Bonds with Call Notice Periods", "The Pricing of Perpetual Game Options and their Applications" 7.金融工学2005科研費研究集会,北海道大学,2006.2,「償還条項付新株引受権の評価」 8.日本OR学会春季研究発表会,日本OR学会,2006.3,「転換価格下方修正条項付き転換社債の評価について」,「償還条項付きロシアンオプションの価格式について」,「ノックイン条項型リンク債の評価」,「特価期間を考慮する季節商品の最適発注モデル」 また、研究代表者は、INFORM(国際オペレーションズ・リサーチ・経営科学協会)より、Franz Edelman賞のFinalist賞を受賞した。
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