2004 Fiscal Year Annual Research Report
児童虐待における家族参画による家族支援モデルの構築に関する研究
Project/Area Number |
16653048
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Research Institution | Hokusei Gakuen University |
Principal Investigator |
林 浩康 北星学園大学, 社会福祉学部, 助教授 (70254571)
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Keywords | ファミリーグループ・カンファレンス / 家族参画 / 児童虐待 / ソーシャルワーク / 家族支援 |
Research Abstract |
家族参画実践先進国ニュージーランドにおける家族参画実践であるファミリーグループ・カンファレンスを「それまで見過ごされてきた拡大家族ネットワークの潜在的力を活用し、拡大家族がソーシャルワーカーをはじめとする専門職とともに、子どもが安全かつ十分に養育されるための必要事項を話し合う公式の会議」と規定し、その評価について先行研究およびニュージーランド児童保護機関での職員インタビューを通して明らかにした。 またニュージーランドの家族参画実践啓蒙ビデオの翻訳および日本語吹き替えを行い、それを教材として活用し、児童相談所や児童養護施設職員との相互学習会を行った三。その後我が国における家族参画実践導入の可能性について職員にインタビューを行い、その分析および先行研究を通して家族参画実践の基本的概念規定、諸外国における評価、我が国への導入可能性について概略的にまとめ上げた。 ニュージーランドおよび諸外国における家族参画実践に関する評価については、(1)文化的側面、(2)実践的側面、(3)政策的側面から先行研究およびインタビューを通して分析した。(1)に関しては家族、親族、地域関係を尊重する先住民族の文化導入として捉え、それが他文化を越え、普遍的価値を有した実践であることを明らかにした。(2)に関しては近年におけるソーシャルワーク実践動向との関連から社会構成主義に基づいたナラテイブ・モデル、ストレングス視点、エンパワメント視点から評価を行った。当事者の回復に大きく寄与することを明らかにした。(3)に関しては新自由主義との関連から家族・個人責任イデオロギーの観点から批判的に検討した。
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Research Products
(1 results)