2005 Fiscal Year Annual Research Report
磁気ラバールノズルプラズマ流によるホーキング輻射スペクトルの実験的検証
Project/Area Number |
16654092
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
犬竹 正明 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (90023738)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安藤 晃 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (90182998)
服部 邦彦 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (90261578)
戸張 博之 日本原子力研究所, 核融合工学部, 職員等(博士研究員) (70361128)
際本 泰士 京都大学, 大学院・人間・環境学研究科, 教授 (50018040)
阪上 雅昭 京都大学, 大学院・人間・環境学研究科, 教授 (70202083)
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Keywords | プラズマ・核融合 / 流体 / 理論天文学 / 宇宙物理 / ブラックホール |
Research Abstract |
本研究は、磁気ラバールノズルを用いてプラズマ流を亜音速から超音速に加速し、その際に出現する"sonic point"近傍にて波動を励起しそのパワースペクトルを観測することによってブラックホールにおけるホーキング輻射予言を実証する事を目的とする。 この研究では、数多くのプラズマ理工学の知識を用いて最新の宇宙物理学研究の実証実験を行うものであり、亜音速から超音速に至る高速プラズマ流を用いることによって、プラズマ中に発生するイオン音波やアルヴェン波など多様な波動現象を観測対象として選択し上記の研究目的を達成するものである。 本年度は東北大学工学部のHITOP装置(直径0.8m、全長3.3m)にMPDアークジェットを設置して、高電離度、準定常かつ超音速領域の磁化プラズマ流を生成させ実験を行った。すでに、磁気ラバールノズル部にプラズマ流を流入することでイオンマッハ数が1となる"sonic point"を出現させ、イオンマッハ数が1以下の亜音速流から1以上の超音速流への移行状態を実現することに成功している。今回、ラバールノズルを通過するスロート前面近傍でのイオン音波励起とそのパワースペクトルの計測を行った。小型電極へのパルス電圧印加により密度および電位変動を与えることでプラズマ中にイオン音波を励起し、その伝搬特性の計測をおこない、理論式と比較することで、イオンの比熱比の評価を行った。それとともに、理論的に予想されるブラックホールのホライズン近傍における「波の引き延ばし効果」によって波動スペクトルがプランク分布となっているかどうかについて検討を行った。
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Research Products
(6 results)