2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16656037
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
祖山 均 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (90211995)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
巨 陽 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (60312609)
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Keywords | 亜酸化銅 / 光起電力 / ひずみ / 曲げ応力 / 電極 / 銀 / 短絡電流 / 開放電圧 |
Research Abstract |
本研究では,半導体にひずみを付与すると電気的特性が変化することを活用し,半導体の一種である亜酸化銅太陽電池を取り上げ,ひずみの付与による太陽エネルギを電気エネルギへ変換する変換効率を向上により亜酸化銅太陽電池の高性能化を目的とする。初年度である本年度は,以下の研究を実施して,研究の基盤を築いた。 1.亜酸化銅生成の最適化 銅板を高温させて亜酸化銅Cu_2Oを生成する際,低温度で酸素濃度が高いと酸化銅CuOが生成してしまい,太陽電池にならない。そこで,卓上ガス置換炉を用いて,昇温前に真空にしてアルゴンガス置換して酸素濃度を下げてから,温度を上昇させ,高温に達してから酸素を導入することにより酸化銅を生成せずに亜酸化銅のみを生成することに成功した。また高温時の酸素濃度を低くすることにより,亜酸化銅の膜厚を制御できることを明らかにした。 2.光起電力効果におけるひずみの影響の定量評価 銅板から生成した亜酸化銅太陽電池について太陽電池シミュレータにより光起電力を計測した結果,作成した亜酸化銅太陽電池により発電できることを実証した。さらに四点曲げ式負荷を付与した場合,負荷により光起電力が変化して,曲げ応力が100MPa程度のときに無負荷に比べて光起電力が向上することを実証した。さらに曲げ応力を付与すると光起電力は極端に低下することが判明した。波長ごとの光起電力効果におけるひずみの影響を定量的に評価するために,太陽電池シミュレータにバンドパスフィルタを取り付けて光起電力を計測した結果,波長には依存しない可能性を得た。 3.亜酸化銅のマイクロ波による電気的特性の評価 マイクロ波により亜酸化銅の結晶ごとの電気的特性を評価するために,マイクロ波顕微鏡用プローブを開発した。
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Research Products
(1 results)