2005 Fiscal Year Annual Research Report
魚類の再生鱗をモデルとした脊椎動物の骨再生機構研究の新展開
Project/Area Number |
16658077
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
都木 靖彰 北海道大学, 大学院・水産科学研究院, 教授 (10212002)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浦 和寛 北海道大学, 大学院・水産科学研究院, 助手 (90360940)
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Keywords | 再生 / 鱗 / 骨代謝 / Runx2(Cbfa1) / BMP / 石灰化 / コラーゲン |
Research Abstract |
1.昨年にひきつづき、キンギョの鱗再生にともない発現するRunx2(Cbfa1)およびBMP2,4遺伝子の塩基配列決定をおこなった。Runx2は4種のアイソフォームの全塩基配列を決定した。BMP2はほぼ70%程度の配列の決定を終えた。キンギョRunx2遺伝子はこれまでに報告されたゼブラフィッシュRunx2bと最も高い相同性(約90%)を示した。BMP2および4のcDNA断片はゼブラフィッシュBMP2および4と高い相同性を示した。 2.鱗有機基質の主成分であるキンギョI型コラーゲンα鎖cDNA塩基配列を決定した。3種のα1(I)cDNA(α1(I)-A,B,C)を得、α1(I)-Aはその全塩基配列を、α1(I)-B,Cはその70%を決定した。α2(I)も3種のcDNAを得、それらの全塩基配列を決定した。α3(I)は1種類の全塩基配列を決定した。キンギョα鎖は、ゼブラフィッシュα鎖と約90%、哺乳類のα鎖と約70%の相同性を示した。また、分子系統樹ではα3(I)がα1(I)から分岐していることが確認された。さらに、既報の脊椎動物I型コラーゲンα鎖のPro残基数とコラーゲン変性温度の関係を近似式で表し、Y=0.3853X-44.712(r=0.9916)を得た。ここで、Y:変成温度(℃)、X:アミノ酸1000残基あたりのPro残基数である。この式を用いてキンギョのコラーゲンの変成温度を推定したところ、変成温度は三量体を構成するα鎖の組成で異なり、α3(I)鎖を多く含むと変成温度が高くなることが示された。 3.低リン・低カルシウム条件下におかれたキンギョの再生鱗の有機基質の微細構造解析をおこなった。リン酸カルシウム結晶は、非コラーゲン性有機基質の電子密度の高い物質中で形成され、成長することを明らかにした。
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Research Products
(2 results)