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2005 Fiscal Year Annual Research Report

膀胱、気管など中空臓器を異所移植により再生させる方法とそのメカニズム

Research Project

Project/Area Number 16659048
Research InstitutionYokohama City University

Principal Investigator

沢田 元  横浜市立大学, 大学院医学研究科, 教授 (90101112)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 尾野 道男  横浜市立大学, 大学院医学研究科, 助手 (50264601)
Keywords気管 / 移植 / 再生 / 上皮間葉変換 / 細胞移動 / 接触阻害 / 扁平上皮化 / 細胞極性
Research Abstract

本研究の特徴である、臓器を皮下に移植することにより、生体内で再生現象を起こさせた場合に変化する分子について調べ、いくつかの重要な知見を得た。特に気管が材料として扱いやすくまた顕著な現象が起こるのでその結果について以下に記す。
(1)気管の上皮は扁平上皮化生を起こして、移動を行う。この際、移動先端から遠い場所では線毛上皮の形を維持したままで移動を続けることもできる。扁平上皮化生に伴い、化生特異的なケラチンCK13が発現するようになり、粘液上皮に反応するレクチン、繊毛上皮に反応するレクチンはその反応を示さなくなる。
(2)上皮の移動に伴い、上皮-間葉変換(Epithelial-mesenchymal transition : EMT)の現象は起こらない。これは個体発生におけるEMTで発現が知られているSnail、Slugの発現は起こらず、上皮特異的なE-cadherinの発現低下、間葉特異的なvimentinの発現上昇も起こらなかった。
(3)上皮の移動に伴い、細胞極性に関わる分子(Occludin、tubulinなど)の局在の変化や、接触阻害に関わる分子(IGF-BP-6など)の新たな発現など、様々な変化が見られた。またα-平滑筋アクチンの発現が移動上皮とその直下で顕著であり細胞移動に重要な役割を果たしていることが示唆された。
(4)上皮細胞が移動していく足場の基質には、少なくとも構成分子の上から3種のものがかなり明瞭に区別できた。そのうち各種コラーゲンと間葉系細胞を顕著に含む初期肉芽と思われる組織が細胞移動の基質になっていると考えられる。この組織はまだ新生血管が侵入する以前から細胞移動の足場となることができ、上皮細胞の移動を引き起こすための必要最小限の条件を検討する上で有用な研究材料になると考えられる。

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Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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