2004 Fiscal Year Annual Research Report
MDXマウスへのゲンタマイシン薬物治療と筋幹細胞移植併用療法の試み
Project/Area Number |
16659234
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
澁谷 誠二 昭和大学, 医学部, 助教授 (80167444)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
若山 吉弘 昭和大学, 医学部, 教授 (40138467)
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Keywords | MDXマウス / ゲンタマイシン / 筋幹細胞 / 臍帯血 |
Research Abstract |
平成16年度進行状況と成果 1.ゲンタマイシン薬物治療 生後2ヶ月〜4ヶ月の成熟オスmdxマウスに対して、ゲンタマイシン薬物治療の効果をElizabeth Rらの方法を参考に試みた。その結果、現在までに検討した範囲では、一般筋病理組織像の明らかな改善は見られなかったが、免疫組組織染色において、薬物治療終了1ヵ月後で筋組織全体にジストロフィンのごく軽微な発現がみられるマウスがみられた。現在、生後4週の、より幼弱な時期からゲンタマイシンを投与し検討するとともに、より長期経過後の筋組織を解析している。 2.正常マウス臍帯血移植 妊娠正常マウスの分娩直後の臍帯血を採取し、免疫抑制剤(サンデミュン)で前処置した生後2ヶ月〜4ヶ月の成熟オスmdxマウスの尾静脈に静注した。投与後1週〜4週における免疫組織染色による筋標本写真による解析で、明瞭なジストロフィン陽性線維の割合mdxマウスと比較して違いはみられなかったが、投与後2週〜4週において非常に軽微ではあるがジストロフィン発現がみられる筋線維が散在してみられた。まだ少ない匹数の実験のため結論はだせないが、臍帯血にジストロフィンを供給しうる筋幹細胞と考えられる細胞が存在していることが示唆された。 3.1と2で不明瞭ながら発現したジストロフィン陽性線維における、ジストロフィン以外の筋細胞膜蛋白(ジストロフィン結合蛋白、caveolin 3、dysferlin、aquaporin 4や3など)の発現状態も検討しているが、未治療のmdxマウスと比較して、現時点では大差はみいだせていない。
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