2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16659398
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Research Institution | Hyogo Medical University |
Principal Investigator |
山本 英幸 兵庫医科大学, 医学部, 助手 (70373529)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西崎 知之 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (00221474)
徳元 康人 先端医療振興財団, 細胞組織工学利用医療支援システム研究部, 主任研究員 (70261170)
金村 米博 産業技術総合研究所, セルエンジニアリング研究部門・組織再生工学研究グループ, 研究員 (80344175)
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Keywords | 脳梗塞 / 細胞移植治療 / 臍帯血 |
Research Abstract |
2010年には65歳以上の高齢者が全人口の25%を越えると予想される我が国において、脳血管障害罹患率(特に脳梗塞)の増加が医療費圧迫の主な原因になっているのは明らかである。従って高齢者を中心とした高度神経機能障害を有する患者の社会復帰を促進するための、有効な神経機能回復治療法の研究・開発体制の整備は社会的・国家的急務である。今回我々は上記のような社会的背景をふまえて慢性期脳梗塞モデルをラットにて作製し、臍帯血移植実験を行った。尚、脳梗塞作製にはstripping modelを用いた。グループを4群に分類(group 1 : sham operation群、group 2 :脳梗塞+臍帯血由来単核球集団移植群、group 3 :脳梗塞+臍帯血由来血清移植群、group 4 :脳梗塞+ラット血清移植群)し、行動機能学的検査解析を施行した。Group 1のsham operation群は明らかな行動学的異常を認めず。Group 2はGroup 3,4に比して行動機能学的回復が優位に高いと期待したものの明らかな有意差は得られなかった。現在、免疫組織学的手法を用いて原因を検索中であるが、stripping modelによる大きな脳梗塞巣作製(脳梗塞サイズの問題か?)、移植細胞の投与時期(慢性期移植は効果を生まないのか?)、移植細胞の投与領域(coreでは全く移植細胞生着が不可能なのか?penumbra areaでもどの領域で移植細胞の生着率がいいのか?)等に関して十分に検討を加え、脳梗塞再生治療における臍帯血由来細胞移植療法の有用性を見いだしたい。具体的には1.移植細胞の投与時期をもう少し早める 2.移植細胞前にangiogenesisを考慮 3.神経細胞保護剤の投与 4.神経細胞への分化促進剤投与等である。
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