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2005 Fiscal Year Annual Research Report

極低温下における積雪内水蒸気輸送と安定同位体改変に関する研究

Research Project

Project/Area Number 16681002
Research InstitutionNagoya University

Principal Investigator

藤田 耕史  名古屋大学, 環境学研究科, 助教授 (80303593)

Keywords南極 / 安定同位体 / 降雪 / 低温室実験 / 昇華実験
Research Abstract

本年度は前年度に引き続き、南極ドームふじにて採取した降雪中の安定同位体に関する解析を進めた。ドームふじの年間降水量は28mmと極めて乾燥しているが、そのほとんどの期間で少量ながらも降雪が観測された。日平均降水量は0.08mmであった。一方、日降水0.3mm以上の日は1年間で18日、11イベントを数えたが、これらのイベント的降雪だけで年間降水量のほぼ半分がもたらされていた。これらの降雪イベントが生じる際には昇温が観測されており、このために降水量で重み付けをした気温が年平均気温よりも5℃程度暖かいという結果が得られた。このことは、アイスコア中の安定同位体から過去の気温復元をおこなう際に用いられる気温と同位体比の関係が、イベント頻度の多少に伴って大きく変化することを示唆している。
降雪の解析を進める一方、長岡雪氷研究所の協力を得て、雪の昇華実験をおこなった。これは積雪内水蒸気輸送にともなう安定同位体の変化を明らかにするための初期的実験である。これまでは昇華は一方的に雪粒子から水分子が失われる現象として理解されていたが、日本と南極の雪を同時に実験にかけた結果、昇華が進む間にも周辺の水蒸気の凝結と氷粒子からの昇華が生じていることが明らかになった。これらの現象を説明するために新しいアイデアのモデルを使い、両者の雪の同位体変化をうまく説明することができた。
これらの結果は名古屋大学地球水循環研究センター共同研究集会において発表された。

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Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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