2004 Fiscal Year Annual Research Report
CO_2-メタノール物理吸収-光・電気化学的環元ハイブリッドシステムの実用化研究
Project/Area Number |
16681006
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
金子 聡 三重大学, 工学部, 助教授 (70281079)
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Keywords | 炭酸ガス / 電気化学的還元 / 物理吸収液 / メタン / 一酸化炭素 / ギ酸 / 燃料電池 / 地球温暖化 |
Research Abstract |
メタノール溶媒にCO_2を吸収させ、銅電極を用いて高い電流効率でメタンやエチレンを生成させることが可能となりつつあるため、将来工業化させることができる可能性が大きいが、実際にスケールアップを行った場合には、様々な問題点が出てくると思われる。さらに、電気化学的還元では太陽電池で得た電力により還元を進行させることを想定しており、現在の太陽電池によりどの程度還元が進行するかは不明の点も多い。したがって、本研究ではメタノール溶媒を用いたCO_2の光・電気化学的還元システムのスケールアップを行い、高効率で付加価値の高い炭化水素類が得られるかについて検討を行った、本実験計画では、これまで50mLのビーカーレベルで行っていた還元を最終的に50Lの千倍にスケールアップし、電極活性の維持、電流効率を検討する。プラント化を念頭に置いて、メタノールの純度、安価な支持塩等を検討し、システムの最適化を目指した。 本年度は、5L程度のスケールアップに止め、支持電解質濃度、pH、温度、CO_2の吸収流速などの基礎的条件を決定し、その条件におけるCO_2の溶解度測定を行った。さらに、5L容積のミニプラントを試作し、メタノール溶媒中のCO_2の電気化学的還元を行った。これまで、ミニプラントのようなスケールアップした系において、メタノール溶媒を用いたCO_2の電気化学的還元の還元特性は明らかにされていないため、銅電極を用いた場合で炭化水素類の高い効率が再現できるかの検討を行った。さらに、これまでの銅電極を用いたCO_2の電気化学的還元では、大きい通電量において電極劣化が報告されているため、電極劣化への連続運転の影響も検討した。
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