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2004 Fiscal Year Annual Research Report

漆工房と漆紙文書・木簡の研究

Research Project

Project/Area Number 16682001
Research InstitutionNagoya University

Principal Investigator

古尾谷 知浩  名古屋大学, 文学研究科, 助教授 (70280609)

Keywords漆工房 / 漆紙文書 / 木簡
Research Abstract

本年度は、漆工房において漆蓋紙として用いられた反古紙の供給経路について、伴出木簡とあわせて検討するために、都城出土漆紙文書を中心に調査を行い、一部、地方遺跡で出土した資料についても調査した。
都城出土資料については、奈良文化財研究所の発掘調査により出土した、平城宮跡および平城京跡出土漆紙文書58点について、全点にわたって再調査した。これにより、釈文の再確認、訂正を行い、形態に関する知見や、文書の内容、典籍の出典などに関する知見を深めることができたほか、伴出した漆工房に関係する木簡や、反古紙が巻き付けられていたと思われる題籤軸の存在に留意し、また、出土遺構の立地等を考えあわせることで、漆塗作業が行われていた場の性格と、使用された反古文書の内容、供給経路を推定することができた。また、奈良市教育委員会が西大寺周辺で行った発掘調査で出土した漆紙文書の調査も行うことができた。
また、反古紙供給の問題に関連して、古代における文書の作成、伝達、保管、廃棄の問題についても検討した。その成果は「11.研究発表」欄に記載した論文に反映した。
地方出土資料については、古代のものとして、福岡県大宰府跡出土漆紙文書、山形県大浦B遺跡出土漆紙文書等につき検討した。その結果、反古紙が巻き付けられていた題籤軸の検討が必要であるという点の認識を深めることができた。
そのほか、中世の資料として、草戸千軒遺跡出土漆紙文書についても検討した。この遺跡では漆容器、漆作業用工具(箆、刷毛など)が大量に伴出しており、漆工房関連遺物全体の中で蓋紙の位置づけを考えることができた。また、近世の資料として、向日市教育委員会が向日町遺跡で行った発掘調査で出土した漆紙文書の調査も行った。

  • Research Products

    (1 results)

All 2004

All Journal Article (1 results)

  • [Journal Article] 印と文書行政2004

    • Author(s)
      古尾谷 知浩
    • Journal Title

      文字と古代日本 1

      Pages: 254-278

URL: 

Published: 2006-07-12   Modified: 2016-04-21  

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