2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16700118
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Research Institution | Kanazawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
久田 雅之 金沢工業大学, 工学部, 講師 (50367447)
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Keywords | 形状モデル / 類似識別 / 中立面 / データベース |
Research Abstract |
本年度における初段階の研究として、3Dスキャナによって取得された形状データに対する平滑化に関して調査を行った。Laplacian等の一般的な平滑化手法を適用した場合、入力データにおけるノイズの量によっては、大部分の特徴情報も平滑化されてしまい、本研究の目的である特徴線による類似識別には不向きであると予想された。平滑化を行うことでどの程度特徴が保持されるかを検討したが、やはり入力データに対して平滑化を行うことは本研究の主題には不向きであるという結論に至った。 本研究では特徴情報取得のため、入力された形状データから中立面を構成する。中立面の構成にはボロノイ図を使用するが、ボロノイ図の構成は入力データのノイズに左右される為、入力データのノイズが著しい場合には少量の平滑化が必要となる。ただし基本的には入力データに対しては平滑化を行わず、入力データから構成された中立面に対して平滑化を行うことにした。 本研究における最終目的として、"2つの形状が与えられそれらがどの程度類似しているかを数値的に表現し判定を行えること"があげられる。形状の類似度を判定する際に、処理の効率化のため数段階の特徴レベルを設定した。本研究においては、入力された形状における曲率からこれら特徴のレベル設定を行った。入力された形状と構成された中立面は1対1の対応関係を持つ。中立面のある箇所と入力された形状における対応箇所の距離は中立面の定義から、対応箇所における曲率半径に相当する為、これら距離の計算により曲率を近似することができる。今回の実験では入力された形状の最大主曲率と最小主曲率を5段階から10段階程度に分け、それぞれのレベルにおける分布を調査することで類似度の判定が可能かどうか検討した。類似度の判定方式に関して現在も研究を続けており現段階として結論を出すに至っていない。
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