2005 Fiscal Year Annual Research Report
メタ認知支援によるビジネスワークフロー創造支援システムの開発
Project/Area Number |
16700149
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
瀬田 和久 大阪府立大学, 理学系研究科, 講師 (50304051)
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Keywords | ビジネスワークフロー / メタ認知 / メタ認知タスクオントロジー / 認知モデル |
Research Abstract |
ソフトウェア開発のように顧客毎に異なるニーズや、日々生まれる新しい技術・規格への迅速な対応が求められる領域において,ビジネスワークフローの創造を効果的に行うためには、新たな知識や技術の習得に加えて、その遂行状況のモニタリング・制御や再プランニング、当該領域に関する自分自身の知識・理解状況の把握といった活動を適宜、適切に行う必要があるが、このことは実施者に対して大きな認知的負荷を強いることとなる。企業においては、企業活動の迅速化や知の共有を目指して、ワークフローシステムなどの導入が試みられているものの、この多くは、組織内に存在する既存のビジネスワークフローをモデリングして業務を効率化するためのツールとしては有効であるが、新たなビジネスワークフローの創造を支援するツールとしては不十分であった。一方で、最近の認知心理学の研究では、認知活動(調査・学習、ビジネスワークフローの創造活動)とメタ認知活動(それらの制御、モニタリング、プランニング活動)との相互作用を適切に促すことが、当該活動を効果的に遂行する上で有効であることがわかってきている。本研究では,このような知見を情報システムに組み入れ、実施者にとっての認知的負荷を軽減し、創造活動そのものを効果的に進めることができるフレームワークの構築を目指して,人にかかる認知的負荷を軽減し、知的能力を効果的に引き出すための原理的手法を明らかにするとともに、それに基づいた支援システムを構築した、より具体的には,ソフトウェア開発活動を取り上げ, 1.実施者の自発的なメタ認知活動を促すため、ビジネスワークフローの領域知識の理解状況などを実施者自身にわかりやすく見せるインタフェース(モデリング環境)を実現した。 2.1.で作成したモデリング環境に、実施者が行うべきメタ認知活動を適切な場面で適切に示唆する機能を設計・実装した。 3.被験者による運用実験を行うことでシステムの有効性を実証的に評価した。
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