2004 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝的アルゴリズムを用いた配置決定とその応用に関する研究
Project/Area Number |
16700201
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
外山 史 宇都宮大学, 工学部, 助手 (60323317)
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Keywords | 遺伝的アルゴリズム / イメージモザイキング / 最適配置 |
Research Abstract |
本年度は、画像の最適配置決定問題として、モザイク画像の生成手法についての研究を行った。画像の貼り合わせ統合技術は、イメージモザイキングと呼ばれ多くの研究があるが、撮影する方向や順序などを気にせずに任意に撮影した画像からモザイク画像を生成する有効な手法は提案されていない。本研究では、撮影された各画像間の配置はわからないものとし、画像の配置も求めてモザイク画像を生成する手法を提案した。この問題は、顕微鏡写真のような特徴点の少ない画像を対象とした場合、逐次的に画像を張り合わせていくだけでは正しい配置を求めることができず、全体の整合性を考慮する必要がある。しかし、画像配置の組合せは莫大であるために、すべての組合せを調べることは不可能である。そこで、遺伝的アルゴリズム(GA)を用いることにより、最適な配置を求め、モザイク画像を生成する手法を提案した。GAを用いて画像の最適配置を求める際、従来用いられている交叉や突然変異では、数多くの致死遺伝子が発生してしまうため効率よく最適解を探索することはできない。そこで、本研究では、致死遺伝子の発生しないような、染色体のコーディング、交叉法を提案した。具体的には、すべての画像の配置を表す行列を集団、集団内において部分的な位置関係を表す配置を個体として定義し、部分配置の入れ替え(交叉)によって集団を進化させることにより最適解を探索する。実験では実際に撮影された顕微鏡写真を用いてイメージモザイキングを行った結果、正しい貼り合わせができていることが確認できた。研究成果はパターン認識国際会議ICPR2004で発表した。
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