2004 Fiscal Year Annual Research Report
人の感覚と空間に関する研究:インターフェィスの調査分析と実験的設計制作による検証
Project/Area Number |
16700216
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Research Institution | Tohoku University of Art and Design |
Principal Investigator |
結城 光正 東北芸術工科大学, デザイン工学部・環境デザイン学科, 助手 (10347932)
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Keywords | 感覚 / 空間 / インターフェイス / 外的効力 / インデックス |
Research Abstract |
本研究は、人の感覚と空間に関する分析方法・デザイン資料としての指針を得ることを目的とし、本年度はサンプルの調査と選定、評価軸の設定、分析、考察を行った。 サンプルの調査と選定では、1:文献等調査(インターネットと書籍)、2:現地調査(日本、海外)、により段階的に収集し(過去のサンプルも含む)、地域・作家・分野・年代別に分類・選定を行った。そして各サンプルを明確に表すためのチャート(図表)を作成した。また評価軸の設定では、1:人間の感覚器官に与えられる刺激としての外的効力、2:人の感覚の要素、についての設定と定義を行った。サンプルに対する評価軸の分析においては、1:各サンプルに対する外的効力(光(影)、水、風(空気))に関する分類、2:人の感覚に対応した軸を設定し、さらに1:外的効力の要素が各感覚に影響を与えるもの、2:感覚に影響を及ぼす各外的効力、について単一的な各要素との比較と、重複的な各要素との比較をそれぞれに対して行った。またサンプルの分類傾向と、影響を与える感覚についての関係性を読み取るため、単一的な相互関係「外的効力→感覚」から構成されるインデックス(索引)の設定とそれに該当する分類・分析を行った。 その結果、1:建築・家具・サイン・アートなどの既存のカテゴリーの分類を、空間に関する装置として捉えなおし、外的効力と感覚との相互関係に対して並列的に分析できる方向性を示唆することができた。2:各インデックスに対応したサンプルの分析から、人の感覚と空間の関係性について複合的影響関係における定式化への可能性を導くことができた。3:各インデックスに対応したサンプルの数と分類の分布から、その目的と手法の傾向を示すことができた。
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