2004 Fiscal Year Annual Research Report
大学生の基礎体温と頸管粘液の分析-年代別比較と10年後の追跡調査-
Project/Area Number |
16700485
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
玉城 陽子 琉球大学, 医学部, 助手 (70347144)
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Keywords | 基礎体温 / 頸管粘液 |
Research Abstract |
基礎体温の評価基準についての文献的検索を進めた結果、松本は、低温相と高温相の境は、ある期間はほとんどの日の体温がその温度より下、ある期間はほとんどの体温がその温度より上になるような温度の線としており、具体的な判定基準が設定されていないために、客観的な診断が難しい。そこで、石丸の低温変動域を脱した初日を高温第1日とする基準を用いて、低温相・高温相を分け、その後松本の分類に従って基礎体温型分類を実施することにした。 また、黄体機能不全の診断の一助となる石丸の上昇日数、松本の高温相の変動や持続日数・両相の温度差に着目した分類も加えて評価する。 頸管粘液に関しては、仲村らの調査(本調査対象1グループ)と比較するため牽糸状の頸管粘液変化について分類することとした。仲村らの調査結果では、全周期の24.2%が異常であり、松本の分類で、黄体機能不全の可能性が高いV型は13.4%、一相性周期のVI型は10.8%と一般の成熟女性の2倍〜4倍であった。そのため、現在における生殖機能の追跡調査は、意義があると考える。 当初の追跡調査の対象者は、1グループ1983〜1986年度入学生104人としていたが、調査内容がプライバシーに関わる内容が多いため回収率が低くかった。再度依頼はしているが、2グループ1988〜1990年度入学生74人に対しても調査をすることとした。2グループの対象者は現在33〜35歳の年齢に達していると思われ、十分に追跡調査の対象となりうると考える。 アンケートによる追跡調査の目的は、学生時の生活による月経周期の乱れがその後の生殖機能に影響が出ているかどうかである。そこで、学生時と現在の生活を比較しながらの調査となる。主な質問項目を以下に示す。 現在の月経について(周期・持続日数等)、妊娠・分娩歴、不妊治療歴等生殖機能に関する項目 月経周期が乱れる要因とされている、ストレス、ダイエット、肥満、運動・喫煙・飲酒習慣等の生活に関する項目(学生時/現在) 学生時にBBT測定をしたことが、その後の健康観や行動変容に影響を及ぼしているか等の項目
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