2005 Fiscal Year Annual Research Report
若年成人女性の生活習慣と骨密度・骨代謝指標の縦断的比較検討
Project/Area Number |
16700503
|
Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
飯田 忠行 藤田保健衛生大学, 医学部, 助手 (50290549)
|
Keywords | 骨密度 / 骨代謝マーカー / 女性ホルモン / 月経期 / 排卵期 / DXA / BAP / OC |
Research Abstract |
生理機能が影響を及ぼしているかを明らかにすることを目的として、縦断的研究を行う。本研究は性周期の安定している若年女性を対象とするため、今年度は対象者の身体的特徴および性周期の同定を行った。また、骨密度調査およびアンケートによる食事・性周期・身体活動量・作業関連調査ストレスを行った。 対象者は広島県立保健福祉大学学生で昨年の調査に参加し、今年度も調査に参加した55名とした。対象者全員に骨密度装置から受ける被曝線量などについて説明をし、同意を得た上で検査を行った。骨密度測定はDXA(QDR-4500)で腰椎(L2-4)・大腿骨頸部、超音波骨密度装置(Insight-1000)で左右踵骨の測定を行った。また、生化学指標の骨代謝マーカー(u-NTX・DPD)・女性ホルモン(E2)・骨型アルカリフォスファターゼ(BAP)・オステオカロシン(OC) を月経期・排卵期に測定した。唾液中のシダ状結晶の観察から排卵期を判別した。対象者の身体的特徴は、年齢19.7±2.0、身長157.6±5.6、体重51.5±5.9であった。骨密度測定値は、DXAで腰椎0.988±0.089、大腿骨頸部0.814±0.122、大腿骨0.904±0.104g/cm^2であった。生化学的指標を月経期と排卵期との間で比較した結果、いずれも有意な差はなかった。月経期において、骨代謝マーカーとE2との相関を求めた結果、DPDで有意な負の相関を認めた(r=-0.413,p<0.001)。排卵期では、DPDとu-NTxで有意な正の相関を認めた(DPD:r=0.197,p=0.031、u-NTx:r=0.269,p=0.047)。来年度、再度骨密度を測定し、正常月経周期における骨代謝マーカーおよびE2が若年女性の骨量保持のためにどのように関係するかを明らかにする。最終的には高い最大骨密度を得るための食事・生理機能を提言する。
|