2004 Fiscal Year Annual Research Report
生活習慣病関連遺伝子の一塩基多型と食行動(栄養素摂取)プロファイル
Project/Area Number |
16700517
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Research Institution | Siebold University of Nagasaki |
Principal Investigator |
青山 みさ子 県立長崎シーボルト大学, 助手 (10336969)
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Keywords | 生活習慣病関連遺伝子 / 一塩基多型 / BAR3 / ND2 / UCP1 / FABP2 / 栄養素摂取量 |
Research Abstract |
生活習慣病関連遺伝子(β3アドレナリン受容体遺伝子(BAR3)、ミトコンドリアNADH脱水素酵素遺伝子(ND2)、肥満関連遺伝子である脱共役蛋白1、2遺伝子(UCP1,UCP2)、および腸型脂肪酸結合タンパク質2(FABP2))の一塩基多型と栄養素摂取量や身長、体重、体脂肪率およびBMIの相関について、21〜33歳健康女性を被験者として調査を行なった。 (被験者へのインフォームドコンセントおよび本学研究倫理委員会の承認を得て行った) 研究代表者は平成15年度までに87名についてBAR3,NDの2多型と栄養調査および身体計測を行ってきた。今回、平成16年度に参加していただいた41名を含めた計128名を両遺伝子の多型に基づく4つのグループに分け、統計処理を行なった。BAR3 variant+ND2 variantの組み合わせを持つグループ(n=25)の体重、体脂肪率およびBMIはBAR3 normal+ND2 normalグループ(n=44)よりも有意に高かった。栄養素摂取調査では、BAR3 normal+ND2 variantグループ(n=30)は他の3つのグループに比べ、炭水化物エネルギー比が有意に高く、動物性タンパク、ビタミンB_2およびカルシウム摂取量が有意に低いという特徴的な食嗜好を持っていた。このBAR3 normal+ND2 variantグループの特徴、即ち高い炭水化物エネルギー比、低いビタミンB_2およびカルシウム摂取量は、BAR3多型には無関係に.ND2 variant(n=55)で有意に現れていた。一方、体重と体脂肪率は」BAR3 variant(n=74)はBAR3 normalに比べて有意に高かった。これらの結果は、平成17年5月12日〜15日、第59回日本栄養・食糧学会大会(東京)で発表する。平成16年度参加者41名については、BAR3およびND2に加え、UCP1、UCP2およびEABP2について多型解析を行い、あわせて栄養素摂取調査および身体計測を行なった。平成17-18年度予定の被験者(約100名)とまとめて統計する予定である。
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