2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16700528
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Research Institution | Hiroshima Jogakuin University |
Principal Investigator |
下岡 里英 広島女学院大学, 生活科学部, 助教授 (60299287)
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Keywords | 安静時エネルギー消費量 / 生活活動強度 / 歩数 |
Research Abstract |
エネルギー代謝と日頃の生活強度との関係は充分検討されていない。そこで生活強度を感知する万歩計(LifecorderEX)を継続的に被験者(20代女性21名)に装着させ3ヶ月ごとに6ヶ月間、安静時エネルギー消費量(REE)との関係を検討した。安静時エネルギー消費量はMETAVINE-Nにて測定した。以下、結果を示す。被験者の平均歩数は、6026歩〜15692歩(3ヶ月間)、3854歩〜11726歩(6ヶ月間)であった。平均運動量は117.6〜366.0kcal(3ヶ月間)75.9kcal〜309.1kcal(6ヶ月間)であり、被験者が学生であることから長期休業などにより、3ヶ月目と6ヶ月目での平均歩数・活動強度の違いがみられた。REEは852〜1496kcal(3ヶ月目)、726〜1376kcal(6ヶ月目)であった。REEに影響する因子の検索として、体格との関係を検討したが体表面積とREE、除脂肪量とREE、BMIとREEとの間には有意な相関は得られなかった(それぞれ、相関係数0.244、0.212、0.238)。ついで、3ヶ月間の平均歩数とREEとの関係をみると、有意な負の相関が見られた(相関係数-0.535)。しかし、3ヶ月間の平均運動強度とREEとの関係では、早歩き程度の強度の頻度とREEとの間には有意な関係はみられなかった(相関係数-0.399)。ジョギング程度の強度の頻度とREEとの間にも有意な相関は見られなかった(相関係数-0.440)。これらの関係は6ヶ月目での調査でもほぼ同様の結果となった。REE測定時に食事摂取頻度調査により摂取エネルギー量、摂取たんぱく質量、摂取炭水化物量を検討し、REEとの関係を見たが、それぞれ相関係数0.049、-0.199、0.151であり、有意ではなかった。本調査により有意ではないが活動強度や歩数と負の相関がみられたことから、日頃の活動が継続的に高くなるとむしろエネルギー消費を抑える可能性が示唆された。
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